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09月08日-02号

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  1. 鶴岡市議会 2011-09-08
    09月08日-02号


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    平成 23年  9月 定例会平成23年9月8日(木曜日) 本会議 第2日             出欠席議員氏名  出 席 議 員 (33名)  1番   田  中     宏         2番   石  井  清  則  3番   渡  辺  洋  井         5番   加 賀 山     茂  6番   小  野  由  夫         7番   加  藤  鑛  一  8番   関        徹         9番   三  浦  幸  雄 10番   加  藤  太  一        11番   中  沢     洋 12番   秋  葉     雄        13番   富  樫  正  毅 14番   吉  田  義  彦        15番   齋  藤     久 16番   今  野  良  和        17番   神  尾     幸 18番   五 十 嵐  庄  一        19番   山  中  昭  男 20番   安  野  良  明        21番   佐  藤  博  幸 22番   小 野 寺  佳  克        23番   佐  藤     聡 24番   本  間  新 兵 衛        25番   寒 河 江  俊  一 26番   岡  村  正  博        27番   佐  藤  文  一 28番   上  野  多 一 郎        29番   野  村  廣  登 30番   佐  藤  信  雄        31番   佐  藤  征  勝 32番   加  藤  義  勝        33番   渋  谷  耕  一 34番   川  村  正  志                          欠 席 議 員 (1名)  4番   佐  藤  峯  男                                     出席議事説明員職氏名 市     長  榎 本 政 規         副  市  長  山 本 益 生 総 務 部 長  加 藤 淳 一         総 務 部 次 長  秋 庭 一 生 財 政 課 長  富 樫   泰         職 員 課 長  川 畑   仁 企 画 部 長  秋 野 友 樹         市 民 部 長  上 原 正 明 市  民  部  澁 谷   力         健 康 福祉部長  山 木 知 也 危 機 管 理 監 農 林 水産部長  菅 原 一 司         環 境 部 長  大 滝 匡 生 商 工 観光部長  石 塚 治 人         建 設 部 長  小 林   貢 病院事業管理者  黒 井 秀 治         荘 内 病 院 長  三 科   武 荘 内 病 院  堀     誠         水 道 部 長  齋 藤 雅 文 事 務 部 長 消  防  長  板 垣   博         会 計 管 理 者  五十嵐 収 一 教育委員会委員  佐 藤 清 美         教  育  長  難 波 信 昭 教 育 次 長  森   博 子         監 査 委 員  板 垣 隆 一 監 査 委 員  神 尾   幸         農業委員会会長  三 浦 伸 一 選挙管理委員会  丸 山   聡 委     員             出席事務局職員職氏名 事 務 局 長  齋 藤 和 也         事 務 局 次 長  佐 藤 秀 雄 議 事 主 査  渋 谷   清         調 査 係 長  木 村 健 夫 庶 務 係 長  渡 部   仁         庶  務  係  村 上 江 美                          調 整 専 門 員 議事係調整主任  大 宮 将 義         調 査 係 主 任  菅 原 史 恵             議事日程議事日程第2号    平成23年9月8日(木曜日)第 1  一 般 質 問             本日の会議に付した事件(議事日程のとおり) △開議 (午前10時00分) ○議長(川村正志議員) ただいまから本日の会議を開きます。  本日の欠席届出者は、4番佐藤峯男議員であります。なお、14番吉田義彦議員からは遅参の届け出があります。出席議員は定足数に達しております。  なお、報道関係者から議場内でのテレビカメラ等による撮影の願いが出ており、議長においてこれを許可しておりますので、御了承願います。  本日の議事は、議事日程第2号によって進めます。 △日程第1 一般質問 ○議長(川村正志議員) 日程第1 一般質問を行います。  一般質問は、配付してあります順序表によって順次発言を許します。  なお、会派の持ち時間終了十分前にブザーで時間の経過をお知らせします。   山 中 昭 男 議員質問 ○議長(川村正志議員) 19番山中昭男議員。   (19番 山中昭男議員 登壇) ◆19番(山中昭男議員) おはようございます。通告の順に従いまして質問いたします。  東日本大震災は、私たちに甚大なる被害を及ぼしまして、被災地には大変な苦労をかけているとこであります。甚大な被害とわずか数時間で2万人余りの尊い人命を奪っていくこととなりました。また、いまだに住むところもおぼつかなく、また行方不明の方が数千人となっていることに対しまして、心よりお見舞い申し上げますとともに、一刻も早い復旧を願うところであります。頑張れ被災地、頑張れ東北、頑張れ日本を強く心の底から訴えたいと思います。  また、福島原子力発電所の倒壊におきましては、これまで安心、安全の神話がありましたところでありますけども、完全に裏切られ、崩壊したところであります。福島の原子力発電所を安心、安全、そして大気を汚さないクリーンエネルギーだと唱えていました電力会社、それから専門家の皆さん方には、強い反省を持っていただきたいという思いでいっぱいです。また、それを許してきました私たち日本国民も反省しなければならないんではないかと考えるとこであります。  それでは、質問のほうに入ります。ただいま申し上げましたように、福島原子力発電所の倒壊によりまして、放射性セシウムが飛散しているんではないかという市民の声もあり、私もそういうふうに考えているところでありますけども、その辺の心配事がありますので、質問させていただきます。近年は、近年というか、最近は台風により、強風と、それから雨雲を連れてきまして、集中豪雨、その他で非常に災害が起きるわけでございますけども、台風が東側より来た場合、原発の上を通ってこっちの山形県、隣県でありますけども、庄内は幾らか離れているとは申せ、近いところにあるわけでございますので、強風と雨雲によって強い雨が降るわけでございますが、私たちの使用している水がめでありますダムには、もしかすると放射性セシウム、そのほか放射能に汚染された物質を含んだ雨が降っているのではないかと考えるとこでありますけども、水、水道、飲料水の安全性について伺いたいと思います。  また、一昨日の総括質問でも出ていたことでありますけども、市長の所信表明、それから総括質問の中で言っていました農作物、本市の基幹産業、米、野菜等にもその影響があるんでないかと考えたところでありますけど、答弁いただいたところでありますけども、なお担当部長より詳しくその安全性について伺いたいと思います。  次に、行財政見直しについて伺います。時間外勤務手当削減について、昨年もこの9月決算議会で申し上げたところでありますけども、昨年の答弁を踏まえまして、その進捗状況等を伺いたいと思います。我が国の経済は、長引く不況とデフレ、円高により、大変厳しい経済状況下にあります。本市におきましても同じく不況と、それから人口減少、それと投資的経費の増加などにより、これまた大変厳しい行財政運営を強いられているわけでございます。特に人口減少は顕著でありまして、平成17年の市町村合併時は14万8,000人の人口を数えていたわけでございますが、近年、合併後5年を経まして、人口が13万8,000人、約1万人の減少を見たという結果が出ております。20年後の試算として9万人台、8万人台という予測も出ておりますので、人口が減るということは税収も減るということでありますので、これは大変なことだなと思うところであります。  また、投資的経費、いわゆる合併特例債利用の施設ものでございますが、最後に予定になかったいわゆる文化会館の建設があるわけでございまして、50億円と言われている金額が見込まれているようでございますけども、予定になかった一番大きな建物ということになりますと、国の特例債事業として35億円は国で見るとして、15億円は本市の市債、それから借金になるわけでございますので、それを見込んだ施策はやっているとは思いますけども、大変厳しい今後の経済状況、行政運営になるんではないかと心配するところであります。いろんな面で義務的経費を削減することは至上命題でありまして、どこの自治体も行革には取り組んでいるところでありますが、本市はこの特例事業、27年度以降の行財政運営がまだ厳しいところにあると見込まなくちゃならないのではないかと見るところであります。  時間外勤務手当は、昨年質問したところ、七五三掛の地すべり災害、それから選挙、それから子ども手当の支給にかかわる事務事業、それから大雪などなど、そういう緊急的勤務時間に出勤したということで4億3,000万円という大きな金額が計上されておりました。そして、それを解消するにはどうすればいいんだという質問に対して、個々の努力、勤務時間内で仕事を終えようとする努力と、それから出勤時間を変えて、時差出勤といいますか、夜2時間の会議があるんであれば翌朝でも2時間遅く出勤するという時間差出勤の提案がなされたところであり、実施しているところでありますが、その進捗状況等を伺いたいと思いますし、本年もまた同じ質問でありますので、その進捗状況、どのように改善になって、経費を削減できたのか、そこを伺いたい思いますし、また一番多く経費を使っているのはどこの課であるのか、それも伺いたいと思います。  本年は、御承知のように、先ほど申し上げましたように3.11、東日本大震災があったわけでございますので、それに伴う消防署員出動もありますし、また保健師さん初め、多くの市職員が人道支援を目的として出向したわけでございますので、緊急時の出動、大雪もありましたので、また大雨もありますので、緊急時の出勤の経費もかさんだこととは思いますので、その辺の説明もお願いしたいと思いますし、具体的に時間数、金額がわかればそれもお知らせ願いたいと思います。  以上を申し上げまして、私の持ち時間、それから答弁内容によりまして本席より再質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ◎水道部長(齋藤雅文) 御質問の放射性セシウムに係る水道、飲料水の安全性についてお答えいたします。  最初に、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質の基準値などについて御説明いたします。放射性物質の基準値については、これまで水道水に対する放射性物質による汚染の明確な規制基準がなく、今回の事故を踏まえ、厚生労働省は平成23年3月19日に原子力安全委員会が定めた飲食物摂取制限に関する指標値、それから21日には食品安全衛生法に基づく暫定的な指標値を示しておりまして、その中で放射性セシウムは水1キログラム当たり200ベクレル、放射性ヨウ素については、乳児以外の一般は300ベクレル、乳児向けミルク、飲用水については100ベクレルの暫定指標値を設定しております。この値につきましては、国際放射線防護委員会が勧告しました放射線防護の基準をもとに原子力安全委員会が定めたもので、長期にわたり摂取し続けた場合の健康への影響を考慮したものとなっております。厚生労働省では、この基準値を超えた場合には水道事業者に対し、摂取制限及び広報の要請を実施することとし、その内容は、1つ目に指標を超えるものは飲用を控えること、2つ目に生活用水としての利用には問題がないこと、3つ目に代替となる飲用水がない場合は飲用しても差し支えないこととしております。このような状況の中で、放射性セシウムの基準値を超えたことはございませんでした。しかし、放射性ヨウ素が基準値を超えたことによりまして、福島県内の1つの簡易水道事業者では一般の方々の摂取制限等の要請を3月21日から4月1日まで行っております。また、乳児による摂取制限等の要請は、福島県を初めとして1都4県の20水道事業者において、それぞれの水道事業者で実施日数は異なりますけども、21日から4月1日までの間で実施しております。さきに申し上げました一般の方々の摂取制限等の要請を行った水道事業者だけは、5月10日まで実施しておりました。厚生労働省では、多くの水道事業者で摂取制限等の要請が行われたことを受け、4月4日には摂取制限等の要請の目安について直近3日分の水道水の放射性物質の検査結果の平均値を指標等としております。4月以降この指標等を上回った水道事業者はございません。  次に、県内の状況について御説明いたします。まず、検査状況につきましては、3月18日から放射線の影響が大きいと考えられる蔵王ダムを水源とする山形市で水道水の検査を毎日実施しており、さらには3月24日から、より原発に近い水窪、綱木川ダムを水源とする米沢市で週4回の検査を実施しております。その検査結果につきましては、3月下旬から4月上旬にかけての数日間、放射性セシウムが最大0.43ベクレル、また放射性ヨウ素は最大4.66ベクレルを検出しておりますが、これらはいずれも指標を大きく下回る値でございました。その後原子炉の損傷拡大や雪に含まれる放射性セシウムが雪解けと同時に水道水として取水されることも懸念されましたが、4月19日以降、両地点とも放射性セシウム放射性ヨウ素は不検出となっております。  本市も含めたそのほかの市町村については、広域水道から供給を受けている市町村を含め、すべての市町村において1カ所以上継続して検査を実施するとしておりますが、検査機関が限定されており、また検査できる検体数にも制限があることから、20カ所を週1回の頻度で実施しております。本市の検査箇所につきましては、4月7日から本市給水量の85%を占める月山ダムを水源とする庄内南部広域水道水と、4月26日からは自己水源である温海浄配水場系の水道水を週1回検査しておりますが、放射性セシウム放射性ヨウ素は不検出となっています。6月30日には、厚生労働省から今後の水道水中の放射性物質のモニタリング方針についてが改定され、福島第一原子力発電所からの大気中への大量の放射性物質の放出がない限り、摂取制限など対応を必要とするような水道水への影響があらわれる確率は低いとし、検出リスクが同じ傾向にあるとされる流域単位で実施するなど、合理的かつ効果的な検査体制に移行すべきであるとしております。  しかし、福島県及び本県を含むその近隣の地域の水道事業につきましては、モニタリングを重点的に実施するという方針を踏まえ、現在の検査を継続的かつ定期的に実施していくこととしております。さきの台風12号による影響下にありましても、県内の水道事業者では不検出という結果が続いており、安全性が確認できている状況にあります。これら県内の検査結果につきましては、県及び本市水道部のホームページでも公表しております。今後とも福島第一原子力発電所の状況と検査結果を注視し、また県との連携を密にしながら安全な水道水の供給に努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。 ◎農林水産部長(菅原一司) 私のほうから農産物、米、野菜ですけども、その安全性についての御質問に答えさせていただきます。  3月11日に発生いたしました福島の原子力発電所の事故によりまして、周辺環境から放射能が検出されていることを受けて、厚生労働省が食品衛生法の観点から、当分の間原子力安全委員会により示された指標値を暫定規制値として、これを上回る食品については食用に供されることがないよう、各都道府県に対しまして検査の実施を指示しております。これに基づきまして、山形県でも農産物等の放射性物質検査が実施され、食品としての安全性を確認しているところであります。  山形県の放射性物質の検査の実施状況でありますけども、基本的には県内の4ブロックを単位に主要農畜産物について、3月24日の開始から9月2日まで、この間延べ125検体の検査を実施しております。このうち御質問のありました野菜、果樹関係ですけども、91検体検査しておりまして、そのうち66検体でセシウムは不検出となっておりまして、そのほかについても放射性物質の値が非常に低い数値になっております。それで、検出された場合でも厚生労働省の示した暫定規制値、ヨウ素で1キログラム当たり2,000ベクレル、セシウムで1キログラム500ベクレル、これを大きく下回っている状況になっております。  それから、このうち庄内ブロックで生産された果樹、野菜類につきましては、これまでイチゴ、メロン、ネギなど9つの品目で合計19回検査が実施されておりますが、庄内地域におきましてはすべてセシウムが不検出となっておりまして、現在のところ安全が確認されているものと認識しております。  また、米につきましては、国から8月3日に放射性物質検査の基本的な考え方が示されまして、その中で米は主食であり、摂取量も多く、多様な流通形態があるということから、他の品目では実施されていない収穫前の段階であらかじめ放射性物質濃度の傾向を把握するための予備調査と、それから収穫後の段階で出荷制限の可否を判断する本調査の2つの調査を実施するということが示されております。これを受けまして、県においては8月8日に調査の実施方法を出しておりまして、山形県産米の安全性を確認し、消費者へPRしていくということで、国の予備調査、本調査の2つの調査のほかに県独自につや姫などの晩生種、おくての品種の調査をやるということで、ブランド戦略調査を実施することとしております。  この3つの調査について若干説明させていただきますけども、予備調査につきましては、平成の合併前の市町村単位でやるということで、県内44地点、鶴岡市内では6地点になりますけども、そこから検体が採取されておりまして、この結果については9月9日に公表される予定と伺っております。  また、本調査については、国の示した基準より細かく、昭和の合併の前の単位で実施するということで、県内では235地点、鶴岡市内では30地点での調査が予定されておりまして、9月20日に結果が公表される予定になっております。それで、23年産米につきましては、山形県全体として、産地として安全、安心な米の提供を図るということで、本調査の結果が公表されるまでは出荷、流通、贈答などを自粛していただき、本調査の結果発表後、安全が確認された後に全県一斉に出荷するということになります。  また、ブランド戦略調査ということでは、予備調査、本調査の対象にはなっていないつや姫、あるいはコシヒカリを対象に、これは平成の合併前の市町村単位で県内44地点、市内では6地点で実施される予定となっておりまして、9月下旬に結果が公表される予定となっております。  これらの調査は、米の主産地として安全性をしっかり確認し、消費者の方々から安心して食べていただくために必要な調査と認識しておりますので、市といたしましても県や関係機関と協力しながら対応してまいりたいと考えております。  以上であります。 ◎総務部長(加藤淳一) 行財政の見直しについて、時間外勤務手当について御答弁申し上げます。  休日勤務手当を含む時間外勤務手当の平成22年度の実績は、普通会計ベース、職員数にして1,214人でございますが、このベースで申し上げますと、時間数は15万3,481時間、手当支給額は4億1,212万円となっております。これを平成21年度と比較しますと、時間数では全体では8,873時間、5.5%、金額では2,202万円、5.1%の減少となっております。時間外勤務につきましては、年度ごとの臨時的な要因もございまして、平成21年度においては、議員御紹介のとおり、七五三掛地区の災害対応、定額給付金支給業務のほか、選挙関連業務、大雪による除雪対応などで2万8,374時間の時間外勤務が発生したところでございまして、22年度においては、東日本大震災対応国勢調査業務選挙関連業務、除雪業務などで2万1,002時間が発生しております。東日本大震災関連では、緊急消防援助隊として延べ84人の消防職員が被災地に派遣され、余震が続く中、不眠不休に近い状態で救助、捜索活動に当たったと聞いておりますし、被災地区を巡回訪問して被災者の方々の健康相談業務に従事してきた保健師も、被災者の窮状を目の当たりにし、夜間、休日においても被災者のために頑張ってきたということで報告も受けているところであります。こうした要因を除いた通常ベースでの時間外勤務としては、21年度、13万3,980時間に対しまして、22年度は13万2,479時間、部局によります増減はあるものの、全体では1,501時間、1.1%の減少となっております。  次に、部門別の状況でありますが、年間の1人当たりの時間外勤務時間数が多い部門を見ますと、消防部門、農林水産部門、土木部門、総務企画部門となっておりまして、21年度との比較では、農林水産部門、民生部門、消防部門などにおいて増加いたしております。農林水産部門においては、大雨災害に係る調査、復旧業務、戸別所得補償制度などを初めとした国の制度変更への対応における短期間での準備、新規調査、関係者への周知等のために多くの時間が割かれている状況にあります。土木部門においては、高速道路建設を初めとする公共事業への対応、学校を初めとする公共施設整備への取り組み、また総務企画部門においては、5年ごとに実施の国勢調査業務や企画の調査研究業務、広報広聴業務、地域庁舎における防災関係業務、民生部門においては、高齢化の進展に伴います介護保険関係業務、また生活保護関係業務などにおける時間外勤務の増加が顕著な状況となっております。  時間外勤務手当の縮減につきましては、時期的な繁閑、突発的、臨時的な業務の発生もありますことから、ある程度時間外勤務によって業務を遂行せざるを得ないものでございますが、過重な労働を避け、職員の健康を保持すること、子育てなどにかかる仕事と家庭の調和、また公務の能率的な運営といった観点から、その縮減にこれまでも努めてまいりましたし、今後もその努力を続けていかなければならないと考えているところでございまして、今年度におきましても部課長会議等において時間外勤務の縮減に努めるべく、重ねて要請もしておるところでございます。  また、時間外勤務縮減の具体的な取り組みとして、昨年度から時差出勤を導入しているところでございまして、これはあらかじめ通常の勤務時間以外の時間において勤務することが計画されている定型的な業務について、出勤または退庁時間を早めるか、あるいは遅くすることによって所定労働時間内での勤務時間を確保し、時間外勤務の必然的な発生を抑制するというものでございます。昨年は、情報企画課において業務終了後に行っておりますデータバックアップ業務、健康課及び庁舎市民福祉課での早朝の業務となります住民健診、がん検診等の受け付け、保健指導業務、長寿介護課で夜間に開催しております介護認定審査会業務、やはり早朝業務となります給食センターのボイラー管理業務、調理業務を対象として試行、試みに行わせていただき、データバックアップ業務ボイラー管理業務は昨年途中から、その他の業務も本年度から本格的な実施に移行させていただいております。このことによりまして、昨年度分としては753時間、本年度8月までの分として528時間削減になっておりまして、これらのデータをもとにすれば、通年ベースでは約1,400時間、金額にして約360万円ほど時間外勤務の縮減効果があらわれるものと推計いたしているところでございます。このほかの業務についても市民サービスへの影響を及ぼすことなく実施できるものがあれば拡大してまいりたいと考えております。  また、管理職員を初めとする職員の意識向上に向けた啓発とともに、毎週水曜日に実施しておりますノー残業デーの徹底、会議資料の事前配付による会議時間の短縮、それから集中的に発生する業務に対する応援体制の構築、こうしたことにもこれまで以上に積極的に取り組み、時間外勤務の縮減に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。  以上です。 ◆19番(山中昭男議員) 答弁ありがとうございます。  行財政改革は、どこの自治体も取り組んでいますし、本市におきましても推進委員会を立ち上げて頑張っているところでありますけども、制度やシステムを変える、それは当然でありますけども、私たち議員も含めまして、行政に携わる者一人ひとりが行革するんだという、そういう意識改革が必要ではないかと思うとこであります。みんなで力を合わせて、今後の鶴岡市、次世代のほうにゆとりある財政を残して、システムを残していければいいのではないかと思いますし、その努力をすることを提言申し上げまして、質問終わります。ありがとうございました。   佐 藤 征 勝 議員質問 ○議長(川村正志議員) 31番佐藤征勝議員。   (31番 佐藤征勝議員 登壇) ◆31番(佐藤征勝議員) 通告による一般質問を行います。  それでは、本市の新しい魅力の発掘について伺います。少子高齢化や国の逼迫した財政悪化などを初めとする時代の変遷と長期化する社会経済の落ち込み、それに追い打ちをかけるような未曾有の大震災と原発事故により、日本、そして国民の閉塞感は頂点に達している状況にあると思われます。本市においても発展のシンボルであります人口が顕著に減少し、たび重なるゲリラ豪雨による自然災害の発生、そして行革による事務事業や施策の見直し、統廃合など、元気がなく、沈みがちな状況にあり、本市も残念ながらマイナス思考が先行するような情勢にあるのではないかと考えます。  このような状況を少しでも前進をさせるためには、地味であっても力強く着実に本市の多様な資源や豊かな歴史、文化を発掘し、新しい魅力につなげることは、合併新市にとって特に大切なことと思います。市長のあいさつや説明でも申し上げられておりますが、本市にとって明るいニュースが2つありました。1つは、日沿道の両県境付近が計画段階評価に着手され、全線開通にめどがついたこと、2つ目が30年ぶりの東高校甲子園出場でありました。それは、長年の悲願でありました本市にとって本当にうれしい出来事であり、気持ちが高揚する思いでありました。  そこで、改めて本市の合併理念をひもとき、旧6市町村の隠れた多様な特性を発掘し、希望に向けて挑戦するプラス思考の新市まちづくりに取り組むことは、このチャンスに重要なことと考えますが、御所見を伺っておきたいと存じます。  次に、本市は他の市町村にないまれに見る地理地形、海、山、田園、城下町と、多彩な輝きを持っております。この特性を調査、検証し、生まれ変わった新しい新市としての魅力をアピールすることは重要なことと考えます。  常に思っている1つの例を紹介させていただきたいと存じます。本市の東北一広い面積を縦断する赤川についてでありますが、上流部は朝日地域でY字型になっております。一方は、北に位置する月山、いわゆる月の山を源流とし、一方は南に位置する朝日連峰、これは朝日ですので、太陽の山を源流にしております。月と太陽は、中国の易学でいう陰と陽であり、万物の化成はこの2つの気の象徴によるとされております。月と太陽、天と地、そして生と死など、まさに赤川は名実ともに一切の万物が生ずる天と地の源流から流れ出ることになります。しかも、その水は命の水として本市の水道水に使用されております。新しい魅力としてそれぞれの地域など、ほかにもあると思いますが、その発掘についてどのように考えておられるのか、御所見を伺いたいと存じます。  2つ目は、本市の多様な資源や特産品のグレードを上げる新しい方策についてお聞きいたします。本市全体には、だだちゃ豆、庄内柿、月山ワイン、庄内米、山菜など、大変おいしい特産品は数々あると思います。当然おいしいことはもちろん一番大切なのですが、そのほかにも新しい工夫として、とびきりな新鮮さや人の体に対して有効な成分など、今まで知られていない食味の新発見により付加価値を上げることは重要なことと考えますが、御所見を伺いたいと存じます。  また、昔からまめで達者でと言われております。特にだだちゃ豆は、人間の健康に効果のある成分がたくさん含まれているような気がいたします。月山ワインのヤマブドウや山菜についても、いつも不思議に思っているところですが、山に自生するものは全く消毒をしなくとも、いわゆる無農薬ですが、虫がつかず、立派に成長する。これも何か体によい強い成分の作用があるのかもしれません。もっとほかの野菜などにも新しい発見があると思われますが、広く調査を行い、幸い本市には慶應先端研がありますので、成分の分析、研究などにより、さらなる特産品のグレードアップを図り、産業振興につながればと考えます。今までも分析、研究を行っていればその結果についてを含め、御所見を伺いたいと存じます。  3つ目に、本市の名水、いわゆる湧水でございますけども、このことについて伺います。これも新しい本市の魅力につながるものと思います。地下水が自然にわき出る水、湧水、これを私たちは昔から清水といって大変貴重な大切なものとして重宝してきたと思います。清水は、水温が常に一定であるため、夏は冷たく、冬は温かい。そして、水量が安定し、地下の浄化作用により水は常にきれいで、しかも軟水と硬水があって、おいしい水と言われるのが名水のランクになるのではないかと思います。本市は、自然豊かで環境の保全が守られておりますので、広い各地に名水は数々あるのではないかと思われます。調査をしておればその名称と数などについてお聞きいたします。  また、この名水の愛飲家は多く、こだわりの人は幾ら遠くてもくみに行くと聞いております。硬水には、カルシウム塩やマグネシウム塩が比較的多く溶解し、含有しており、軟水はそれらの塩水をほとんど含んでいないと聞いております。そのようなことから名水と言われるゆえんがあると思います。名水めぐりやそれぞれ何に適する水であるのか紹介できれば、さらに本市の魅力はアップするものと確信いたします。利活用なども含めて、お考えについてお聞きいたします。  以上でございます。 ◎企画部長(秋野友樹) 旧6市町村の多様な特性を発掘し、市のまちづくりに取り組むことについての御質問にお答えをいたします。  合併によって市域の広がった本市には、豊かな自然環境や美しい景観、歴史や風土、その土地固有の生活文化、またそこで生まれた産物など、新たな魅力の創造、発見が行われる場としてすぐれた環境にあると考えております。本市では、合併当初に多様な地域の資源に光を当て、各地域の特性を生かした特色あるまちづくりを進めていくために地域振興ビジョンを策定いたしまして、総合計画基本構想の中で地域振興の方針として方向性を位置づけておるとこでございます。  各地域の資源の一端を申し上げますと、鶴岡地域では城下町の歴史文化と知的エネルギーを広げる学術文化、藤島地域では先駆的な農業の取り組みと農業関連資源、羽黒地域では価値の高い歴史的景観と観光交流資源、櫛引地域では黒川能等の歴史文化と果樹、朝日地域では森の恵みと山里の生活文化、温海地域では温海温泉と海や水産業など、それぞれの地域が多彩な魅力を持ち、新たな発展の可能性に富んだ地域であるということを改めて感じておるところでございます。  現在各地域では、これらの多様な資源をいかに活用していくかということで、地域活性化事業を初めといたしまして、地域振興事業、農業、観光、商業、歴史文化など、さまざまな分野での取り組みを進めておりますが、地域の中にはまだまだ発掘できていない、あるいは活用し切れていない貴重な地域の資源が数多くあるものと考えております。各地域の大切さやすばらしさは、そこで暮らしている人が何よりも感じていらっしゃることと思いますので、できるだけ地域の住民の声に耳を傾けながら、地域から学び、地域で暮らす方々からお話をお聞きするなどしながら、地域の力を最大限引き出してまいりたいと考えております。今後とも合併により市域が拡大したメリットを十分生かしていくためにも、抱負で多彩な自然、歴史、文化、資源の発掘を進め、活発に議論を行いながら地域の振興事業の企画を行ってまいりたいと考えておりますので、御指導賜りますようにお願いを申し上げます。  次に、地理地形にかかわる新しい魅力の発掘についての御質問でございます。新市は、北部に庄内平野が広がり、赤川水系の赤川、大山川、最上川水系の京田川、藤島川等の河川が貫流しています。この庄内平野の東部から南部にかけては出羽丘陵、朝日連峰、摩耶山系の山岳丘陵地帯となり、一方西部は日本海に面して磯浜が形成をされております。特に本市の地理地形の最大の特徴は、山岳丘陵地帯から庄内平野、そして日本海に至る森、里、海の生態系の循環を伴う一連の地域を有しているということであり、山間部から海岸部に至る広大な地域に変化に富んだ多様な資源を有しておると考えております。こういった本市の特性を踏まえながら、その貴重な自然や美しい景観、里山文化、海洋文化などを新たな観点から資源としてとらえ、将来に向け、明るい展望が持てる魅力づくりを進めることは、市の発展に欠かせないものと認識をしております。  また、市の面積は東北で一番広い面積となり、約7割が広大な森林地帯となっております。本市の山岳地帯は、自然災害の防止、良質な水源の涵養などの重要な公益的機能を担っているとともに、朝日地域には天然のブナ林、温海地域には人工林の杉、海岸には砂防林としての黒松など、多種多様な森林の姿があり、すぐれた木材や特用林産物などを排出してきた極めて重要かつポテンシャルの高い地域であると考えております。現在市では、森林文化都市構想を推進し、本市の森林地域の振興を図っており、市民と森林、自然に触れ合う機会を積極的に提供しながら、環境機能への貢献や生態系の持続に最大限の配慮を行い、水と食料、あるいは木質バイオマスを初めとした自然エネルギーの利活用など、森林資源を最大限利用してまいりたいと考えております。  さらに、議員から御紹介がありました山と川の文化的景観やそこから生み出される命の水など、これらは自然志向の高まりやライフスタイルの多様化など、社会環境の変化を踏まえ、いやしやレクリエーション、環境教育、多様なライフスタイルを提供する場として大いにその役割が期待されております。これらの地域資源を有効に活用していくには、すぐれた自然環境の大切さ、すばらしさを地域の住民はもとより、都市、市街地の住民がお互いに理解し合える環境づくりを行うことが何よりも欠かせないものと考えておりますので、今後とも各地域の新しい魅力の発掘とその活用、情報発信を積極的に行ってまいるとともに、それらを体験できる機会の提供、グリーンツーリズム等の各種施策を展開し、都市と農山漁村地域との交流を積極的に進めてまいりますので、御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。  続きまして、多様な資源や特産品等グレードを上げる新しい施策についてのうち、地域の特産品の成分分析調査における付加価値に関しまして、私のほうから特に慶應先端研を中心とする取り組みについてお答えを申し上げます。これまで先端研は、地域農産物のメタボローム解析を精力的に進めてきておりますので、その事例を幾つか御紹介をさせていただきたいと思います。  まず、ヤマブドウでございますが、その健康機能成分を詳細に分析しており、ヤマブドウには健康機能性のある抗酸化物が多く含まれ、鶴岡産のヤマブドウに特有に含まれる物質も複数生み出されておるところでございます。  また、つや姫のうまみ成分を解析し、コシヒカリを大きく上回るうまみの成分が含まれていることを明らかにしておりますし、その分析結果についてつや姫のPRパンフレットに掲載されているところでございまして、高品質をアピールすることに貢献をしておると思っております。  また、だだちゃ豆の解析では、だだちゃ豆の保存時における味、風味と代謝物の変化の関係をメタボローム解析によって明らかにし、JAなどで保存、流通の最適化に活用されておるところでございます。あわせまして、山大農学部、理化学研究所と共同でだだちゃ豆と他の国内大豆の計27品種について解析を行い、だだちゃ豆に特有な成分を総合的に探索をしております。この結果、特有のうまみ成分が多数含まれていることに加えまして、香り成分が特異的に多く存在しているということを確認をしておるとこでございます。  また、総括質問でも一部御紹介いたしましたが、文科省の採択を受けて進めております都市エリア事業におきまして、山大農学部などとの連携のもとに地域農産物の高付加価値化のプロジェクトを進めており、この一環で先端研では庄内柿の詳細な分析を行っております。この結果、庄内柿にはストレス軽減効果があるギャバや抗酸化作用などがあるシトルリンが含まれ、柿を蒸すなどの加熱処理をするとギャバでは通常の3倍、シトルリンでは2倍に増加するとともに、うまみ成分や糖分は減らないということを発見をしております。  なお、柿酢関係では、アル・ケッチャーノの奥田シェフのプロデュースによる飲料が商品化されましたし、柿ジュースは来月から全日空の機内販売メニューにも採用されることが決まっているとこでございます。  このように先端研のメタボローム解析技術は、地域農産物の有効性を科学的に証明するための強力な手段でございます。これを大いに活用し、健康機能性やうまさの科学的根拠をしっかりと示しながらPRするということが地域農産物の付加価値を高めることに重要であると考えております。このため今後証明された機能性を特産品の付加価値化に効果的につなげるための仕組みについて、関係機関と連携し、検討を進めてまいりたいと考えております。  また、地域の農業関係者や企業の皆様が先端研の分析技術をより利用しやすいようにするため、山形県では分析委託にする場合補助制度を設けており、こうした制度の効果なども見きわめながらよりよい仕組みについて検討すべきものと考えております。今後とも成分分析等を活用した高付加価値化に取り組んでまいりますので、御理解を賜りますようにお願い申し上げます。 ◎農林水産部長(菅原一司) 私のほうからは、ただいま紹介ありました機能性成分等新しい発見による付加価値を上げるということについての所見という御質問でありましたので、このことに御答弁させていただきたいと思います。  議員御紹介のとおり、本市東北一の面積、それと多彩な自然環境を持つということで、米、だだちゃ豆、庄内柿、月山ワイン、砂丘メロン、温海かぶ等のブランド農産物を初め、ネギ、アスパラガス、ブルーベリー、ウルイ、行者ニンニクといったこれから生産拡大が期待される農産物というようなことで、地域に根差したさまざまな農産物が生産されております。このような状況といいますか、このような取り組みというのは、本市同様全国各地でも同じように農産物があり、農産加工が生産されているわけで、この中で本市のものがいかに消費者の目にとまって選ばれて、そして購入してもらうかということが大きな課題であると思っております。このためには、ほかとの違いを的確にした情報、あるいはほかにはない内容の情報を提供して、消費者がぜひとも欲しいと思ってもらうと、思うような情報を提供するということがまずは第一歩になるのではないかと思っております。  先ほど議員お話にありましたように、まさに近年は健康志向などを背景といたしまして、おいしさということばかりではなくて、農産物に含まれる機能性成分に対する関心が高まりつつあります。そのような中、山大農学部、あるいは慶應先端研などの教育研究機関におきまして、本市産の農産物が持つ機能性成分の調査分析が数多く、先ほど紹介ありましたけども、数多く進められておりまして、こうした他産地の農産物との違い、あるいは優位性を、そうした内容を消費者に伝えていくということが大変重要になっていくと考えております。  最近の事例ですけども、ことしの3月、テレビの全国放送でだだちゃ豆が取り上げられまして、番組の中で肝機能の向上、あるいは疲労回復に効果があるアミノ酸の一種のオルニチンという成分がシジミよりだだちゃ豆に豊富に含まれているという研究結果、山大農学部の研究成果が紹介されたということがありました。このテレビの放映後、JAには消費者から多くの問い合わせがあって、販売にも好影響があったということを伺っております。また、JAでもホームページにその研究成果を掲載し、だだちゃ豆はおいしさだけでなく、健康によい機能性成分も豊富に含まれているということをアピールしながら、これからも販売戦略を進めていくと伺っております。  このようにおいしさ、安全、安心はもちろんのことでありますけども、農産物が持つ健康機能成分を明らかにするということは、農産物を販売する際の差別化戦略に大変有効でありまして、さらには機能性を生かした新たな加工品の開発にもつながる重要な取り組みと考えております。こうした取り組みが推進されるよう、本市としても今後とも支援してまいりたいと考えております。  以上であります。 ◎環境部長(大滝匡生) それでは、私から3点目の本市域の名水について御答弁申し上げます。  名水といいますと、名水百選が知られているところでありますが、名水百選は環境省が全国に存在する清く澄んだ水を再発見するとともに、これを広く国民に紹介することを目的として、昭和60年に全国各地から名水と言われるわき水、河川、地下水を調べて100カ所を選んだものでございます。このいわば昭和の名水百選の選定から既に20年以上が経過しておりますが、この間選定された名水の地域においては、保全活動が組織的に行われ、名水を核とした地域おこしに取り組んでいる事例もあるとお聞きしております。  一方、水環境をめぐっては、健全な水環境がもたらす恩恵と人間社会の営みとの共生や水のある暮らしや風景の復権が強く求められております。このために地域住民等が望ましい水環境を保全、維持する取り組みに主体的にかかわっていくことが強く期待されているとして、環境省では平成20年に水環境保全の一層の推進を図ることを目的として、特に地域住民等による主体的かつ持続的な活動が行われているものを平成の名水百選として選定し、昭和の名水百選と合わせて二百選としたものでございます。本県では、西川町の月山山ろく湧水源と東根市の小見川の2カ所の湧水が名水百選に、庄内町の立谷沢川、これは河川になりますが、平成の名水百選に選ばれております。残念ながら本市域には名水はございませんが、環境省が整理している代表的な湧水には、本市越沢にある郷清水が朝日連峰摩耶山系の中腹よりわき出る名水で、湧水保全活動として越沢地区では郷清水にこだわった地域づくりに取り組んでいると紹介されております。  お尋ねの本市域が有する名水の名称と数については、平成6年4月30日に「庄内の名水飲み歩き」という本の初版が発行されておりまして、その中で鶴岡地域で27、藤島地域で1、羽黒地域で4、櫛引地域で1、朝日地域で18、温海地域で6の計57カ所が掲載されております。温海地域が有する名水としては、郷清水を初め、既に江戸時代の書に有名な清水として真っ先に上がっている温海村平清水などが、鶴岡地域では小波渡集落開村にまつわる古い清水でありますおみじや、それから金峯御手洗水や善宝寺竜王水、また藤島地域の藤九郎清水、羽黒地域玉川寺の桜清水、櫛引地域の大白山清水、朝日地域では弘法大師が湯殿山を開こうとした際、この清水のところで昼食をとったと伝えられております田麦俣の柳清水や大網の注連寺三鈷水などが紹介されております。  本市域のこれら名水の魅力にかかわる利活用についてですが、近年健康志向の高まりもあり、本市においてもおいしい自然水はそれ自体重要な地域資源であると思っております。水道施設が普及した現在、水はどこにいても飲めるわけでありますが、特に都会ではカルキ臭が気になるといった声もあり、本当においしくて健康によい名水を求めて旅行をなさる方もおられると聞いております。本市域内の名水の多くも昔から地域の皆さんにおいしい水として利用されているのみならず、例えば金峯山を登って中の宮にたどり着いた人たちののどを潤している金峯御手洗水や大勢の信者がみずから瓶を持参して水を詰めて持ち帰っている善宝寺竜王水など、広く地域外の皆様にも利用されている名水も少なくないようでございます。  また、本市域内でも民間業者等が出羽三山の主峰、月山の広大なブナ原生林が生み出す名水をミネラルウオーターとして商品化している例もございます。さらには、先ほど紹介いたしました越沢地区では、越沢そばの郷、摩耶の銘水「郷清水」トレッキングと銘打って、やまがたの棚田20選の郷清水の棚田を臨み、名水郷清水を訪ね、その後名物の越沢そばを味わうといったイベントにも活用されているようであります。  しかし、「庄内の名水飲み歩き」の中で著者は「古来から名水とうたわれてきたものがどんどん失われていることを感じずにはいられなかった。水道の普及や自然破壊のせいばかりではないだろうが、昔に比べて自然水は確実に減ってきている」と述べております。本市といたしましては、それぞれの地域のいろいろな活動や生活の中で名水がその歴史とともに引き継がれていき、そこから名水の魅力を生かした観光を含めた6次産業的な展開が生まれていくことについて、地域の皆様とともに考えてまいりたいと、そのように思っております。  以上です。 ◆31番(佐藤征勝議員) それぞれ御答弁を大変前向きにいただきまして、ありがとうございました。  それで、私は今答弁のように合併による地域拡大メリット、これらの魅力を今まで以上に発信をし、そして振興につなげていきたいという思いがもちろんあるわけでありますけれども、今回の質問は特に合併して5年経過して、地域振興ビジョンやそれにまだのっていないいわゆる隠れた魅力というんでしょうか、そういうものがまだまだあると思いますし、またPRや宣伝等によってはもっともっとその魅力が、すばらしいものがあると思っております。これも例を挙げれば、例えば白神山地の世界遺産のブナ林、これに負けないブナ林が、朝日地域にはブナの原生林があると思いますし、また秋田の奥入瀬渓流、これなんかにも負けない渓流が本地域にはあると私は確信をいたしております。そういうものを含めて、これからもっともっとそれらを調査、これは各庁舎での調査をすればみんなわかることだろうと思うんでありますが、そういうことを含めて検討を重ねていただきまして、そしてどのようにしてどこでこれを発進していくのかということを十分に御検討いただきながら、さらに魅力アップを図る本市になりますようにしていただければ大変ありがたい、こんなふうに思います。  私の持ち時間過ぎていますので、これで終わります。ありがとうございました。   加 藤 義 勝 議員質問 ○議長(川村正志議員) 32番加藤義勝議員。   (32番 加藤義勝議員 登壇) ◆32番(加藤義勝議員) さきに通告を申し上げました件について質問をいたします。  まず、喜びの質問をしたいと思っております。日沿道でございます。このたび日沿道は、積年のミッシングリンクの解消が図られて、計画段階評価を得て実施計画に至り、ほぼ10年間をもって新潟、秋田県境の不通部分の解消を初め、全線開通される道が示されました。時の国交省によれば、東日本大震災を契機に復旧、復興に高速道路のミッシングリンクの問題点が明らかになったといたしまして、計画段階評価実施を関係知事に伝えたと報道されております。  新潟県境部について申せば、山形県の吉村知事、新潟県の泉田知事、また酒田市の新田氏、青年会議所、各産業経済団体など、実に大きな官民挙げての運動が実を結んだものであります。かつて山形県の温海町、新潟県の山北町の両町で同盟会を結成し、まさに県境部の昇格に向けて設立以来20年を超える歳月を住民ともども費やして、地道な運動をあきらめることなく展開してきた成果でもあります。私どもは、この決定を素直に喜びたいと存ずる次第であります。  昨年8月、国交省は公共事業を進めるに当たって、実施過程の透明性を図る目的で、整備計画に入る前段で事業内容を検証する計画段階評価を新たに導入し、検証作業は9月から始める見通しで、地元の意向を聞くなどして代替案を複数提示した上で、コスト面等から比較、評価し、最適策を選択することといたしております。  県境同盟会は、今や鶴岡市、村上市が母体となって、行財政規模も大きくなって、いよいよ本番であります。ことしの同盟会総会は、今回の決定の喜びと感謝をあらわす内容と私提言をいたしておりますが、当面の計画段階評価にどう対応するか。約3年とされるこうした予備的な行為の後、いよいよ事業実施、財源確保を迎えるのであります。現地は、あらましトンネルや橋で構成されるでありましょう。今後の同盟会のあり方を東北地方整備局、北陸地方整備局、境目にあることを踏まえ、どう対応していくか、その意気込みをまずお伺いをする次第であります。  次に、地域発展のための日沿道でなければなりません。そのためには、人が住み続ける、働く場所がある背景が必要であります。10年とも言われる完成まで、慶應大先端研の研究成果を踏まえた起業化、地場産業の発展、これまで新潟へ、関東へ、関西へつながらないというあきらめを打破して、インター周辺や工業団地企業立地を進めていくか、今からその組織体制を整備する必要があるかどうなのかお伺いをいたします。  次に、観光動勢についてであります。高速道路によって観光客が動くことが示されております。近くでは、磐越自動車道の中途開通と全線開通によって、福島のハワイアンセンター、会津若松市の温泉地、新潟県の月岡温泉、瀬波温泉、これらがどう栄え、どのように衰退していったか、実は明白であります。本市は、新潟県北部から秋田県南部まで、広域地域をきらきらうえつ観光圏として、その中心となっております。今の観光客の流れをどうとらえ、10年後の日沿道の完成を見て、観光資源やプランの売り込みが可能なことから、名古屋を中心とする中京圏、大阪、京都の阪神圏にどう誘客流れを広めていくか、今から具体的な技術を積み上げながらさまざまな実践の手法を検討していく必要がありますが、その手法をお伺いをいたします。  次に、大きい2番目、行財政改革大綱についてお伺いをいたします。本市行政改革推進委員会のまとめた行財政改革大綱ができ、本市の方向性がまとめられました。前市長であります富塚氏が申し上げてきた合併の大義とも言うべき、人口が減り続ける山村や漁村を抱える小さな自治体がこれから大変な事態を迎え、市町村合併によって大きな自治体となり、山や海からの恩恵を受けている市街地住民も含めて、みんなでつくり上げていく道を歩んでいこうではないかという合併の理念が、実施計画が発表されるや、技術を求める余り離れていくのではないかと考えるところであります。まず、我々議会側も納得できる改革推進委員会や当局の合併の大義についてどうとらえているかをお伺いをいたします。  次に、個別具体的に実施計画に示された公共施設の統廃合、民間への譲渡、委託の推進についてお伺いをいたします。民間譲渡、貸し付けに当たっては、まずその実施時期も明示されております。例えば旧温海町の例でいえば、現在ふれあいセンターという中央施設ができたものの、それ以前集落と集落が全然つながって見えない地理的な要件、集落の昔からの独自性、また過疎債の適用などから、農業、林業、漁業の箱物建築の補助事業を受けて、何々センターという建物は町立でも実質は集落住民のコミュニティの場所として集落公民館を形成して、分館中心主義の社会教育を貫いてまいりました。他の施設を含めその推進に当たって、このまま進めば譲渡や貸し付けを受けられない団体もあると存じます。今から早急にどのように集落公民館の譲渡、貸し付けを進めていくか、住民団体や自治会と濃密な連携を庁舎単位につくる必要があるかどうか。  以上、この場から質問を申し上げました。 ◎建設部長(小林貢) それでは、日沿道に関する御質問にお答えをいたします。  先月8月24日に国土交通省より、長年の悲願となっておりました日沿道の朝日まほろば温海間と遊佐象潟間の2区間について、計画段階評価に着手することが示されました。このことは、まことに喜ばしく、これもひとえに関係団体のこれまでの地道な活動と関係各位の御尽力のたまものとこの場をおかりしまして厚く御礼を申し上げます。  御質問の計画段階評価にどのように対応するのかということでございますけども、先進事例として国土交通省が既に計画段階評価を試行しております日沿道の二ツ井白神あきた北空港間では、はがきとかインターネットによる住民アンケート調査を行い、地元住民の意見を聴取していると、このように聞いております。新潟県境区間の計画段階評価の進め方につきましては、まだ具体的な内容は示されてございませんが、本市といたしましてはできるだけ多くの市民の皆様の意見がこの日沿道の計画に反映されますよう、例えば計画段階評価の住民アンケート等の実施に際しましては、市民へ広く周知となるよう国に協力するとともに、計画段階評価後も日沿道の早期完成に向けて、順調に事業着手がなされるよう全面的な協力をしてまいりたいと、このように考えております。  また、事業予算確保に向けた今後の対応ということでございますけども、御案内のとおり計画段階評価、さらに環境影響評価などの諸手続を完了した後、事業実施に伴う予算確保の段階を迎えるわけでございます。今後日沿道の早期完成を図るためには、何よりも予算確保が最大の課題となりますことから、総括質問で市長お答えしておりますように、これまで以上に地域一丸となって要望活動等を実施することが重要なことと、このように考えております。具体的には、旧温海町、旧山北町を主体として構成しておりました現在の新潟山形県境地区期成同盟会を合併新市に広げた構成へと改編しまして、組織強化を図るとともに、従来以上に新潟県、山形県、経済団体、住民など、地域が一体となって日沿道早期完成に向けた運動を強力に展開してまいりたいと考えております。  特に朝日まほろば温海間につきましては、議員お話ありましたように、2県、さらには2つの整備局の区域にまたがってございます。こうしたことから、従来から両県及び両整備局など、積極的な要望活動を行ってきたとこではございますけども、さらに今後の円滑な事業展開並びに予算確保に向けまして、県境をまたぐ関係機関への要望活動、これも強化してまいりたいと考えております。  このたびの計画段階評価の実施により、日沿道新潟県境区間の完成に向けて一歩大きく前進したわけではございますが、環境影響評価等の諸手続、予算確保など、まだまだ課題は残されてございますので、今後とも日沿道の早期完成に向けた取り組みを強力に推し進めてまいりたいと、このように考えております。引き続き議員の皆様のお力添えをお願いを申し上げる次第でございます。
    ◎商工観光部長(石塚治人) 私からは、日沿道に関しまして企業誘致と観光の2点についてお答えをいたします。  まず、インターチェンジ周辺の企業誘致策ということでございますが、今回示されましたように日沿道のミッシングリンク、これが解消されることによりまして、安定的な輸送ルートが確保され、迅速で確実性の高い輸送が可能になると思っております。企業が新規に工場を立地する際の選定条件としまして、一般的にということでありますが、自社工場だとか関連企業、子会社だとか親会社だとか、また自社内の別工場といったようなところですが、そういったようなところからの近接性、また市場への近接性、また用地の価格、行政の優遇措置、また高速道路や空港、港湾等へのアクセスの利便性、質の高い労働力の確保、こういったものが挙げられるとこであります。日沿道の新潟県境部分を含む鶴岡以南、これと秋田県境部分が未整備といったような現状におきましては、国道7号は代替路線がなく、特に豪雨時や冬期間、企業にとっては輸送体制の確保に不安を感じているところでございますし、現に災害により国道7号が遮断され、輸送に支障生ずることも、しばしばと言ってよろしいのか、たびたび起こっております。また、道路幅員が狭かったり、急カーブや急坂といったような箇所も多く、大型の輸送車両の通行には負担の大きいものとなっております。このたび示されましたように日沿道のミッシングリンク解消ということになれば、物流の安定確保の面で大きく向上が図られるということと思っております。  また、本市の企業では、仙台方面はもちろんでありますが、新潟方面や秋田方面、またその先ということでもありますが、関連企業や取引企業との間で製品の納入、資材の調達、そういったことで日常的に輸送を行っているところも多くございます。日沿道の整備は、このような輸送の安定性を向上させるということに加えまして、これらの県ともいずれも2時間以内で行き来できるようになるだろうというようなことで、例えば効率的な生産方式とされているジャストインタイムシステム、こういったものにもかなうといったようなことにもなりまして、取引の拡大にもつながっていくのではないかと期待もされます。市内には、11の工業団地がありまして、そのうちの4つの工業団地に分譲可能な用地があります。企業誘致については、これらの工業団地を中心に進めてまいりたいと考えております。特に大山工業団地は、新規に企業を受け入れできる区画が多くありますし、鶴岡インターや、また来年春に供用開始が見込まれております鶴岡西インター、こういった両インターからもほど近く、日沿道の全線開通に向けて積極的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。  また、あわせてインターから工業団地までのアクセスの一層の向上も図ってまいりたいとも思っております。  また、企業立地促進法による地域指定を受けまして、本地域の特徴としまして、加工、組立型産業の集積、メタボローム解析技術を生かしたバイオ関連産業、地域農産物等を生かした食品産業の立地に取り組んでおりますが、このような企業で工業団地以外に立地を希望する企業がありましたら、関係部課と連携を図りながらスムーズな立地が可能となるよう対応してまいりたいと考えております。  近年円高や国内の需要減といったようなことを受けて、日本企業が海外進出するといったような動きが進んでおりますけれども、震災以降の一層の円高、また電力不足によりこれが加速するんではないかといったような懸念がされておりますが、そういった中で国内での投資は非常に厳しいといった状況にあるわけでありますが、日沿道の整備により立地条件は向上するということも強く訴えながら誘致活動に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、観光関係ということでございますが、平成19年度に庄内観光コンベンション協会が調査を行っておりますが、その調査によりますと、庄内地域の観光地へのアクセス手段、これ自動車、バスが73%と、道路交通によるものが大きな割合を占めております。それではありながら日沿道の新潟、秋田両県境部分が未整備となっている現状は、庄内の観光にとっては観光客を迎えるための入り口が半開きの状態であると言ってもいいのではないかと思っております。現在本市への県外観光客は、宮城、秋田、新潟、そういった隣県からの割合が高くなっております。東北最大のマーケットである仙台圏とは、月山道路を介してではありますが、高速道路でつながっておりますし、日沿道が整備されて秋田や新潟からも高速道路一本で来ることができるようになれば、時間短縮はもちろん、県境の未整備区間が難所とも言えることを考えれば、心理的距離もぐっと縮まって、庄内まで出かけるのをためらっていた方にも気軽においでいただけるようになるのではと思っております。さらに、無料区間としての供用が予想されますので、そうなれば昨年の高速道路無料化社会実験のときと同じような効果も出るものと思っております。  本市の観光にとってみれば、特に新潟県境部の整備が大きな効果をもたらすだろうと考えております。鶴岡からは、仙台とほぼ同じほどの距離にあり、また同様に政令指定都市でもある新潟市を中心とした新潟県、これまで以上に誘客の対象になると思いますし、その先には北陸や長野、北関東、そして首都圏の大マーケットが広がっております。こういった方面からは、現在でも多くの観光客がおいでになっておりますが、高速道路が全線開通すれば、今は隣県までのものでも、目的地を鶴岡まで伸ばしていただけることも多くなるのではと思いますし、こういった方面からの旅行は宿泊を伴うというものが多いわけでありますので、地域経済への波及効果も期待できると思っております。  議員の御質問の中で近県の温泉地の引用がございました。高速道路の整備がもたらすマイナス、あるいはプラスの作用といった意味合いと理解いたしました。議員がお話しされたように、庄内は両県境をジョイントとして、新潟県の村上市から秋田県のにかほ市までをエリアとするきらきらうえつ観光圏の中心地域と私どもも思っております。日沿道の整備によって庄内から他の地域へ出かける方も増えるだろうと思いますが、それも結構なことと思いますし、庄内を通り過ぎるといったケースもあるものとは思います。それでもやはり今より多くの観光客から本市においでいただける可能性のほうが大きいと考えておりますし、そう期待するだけの豊富で多彩な観光資源を本市は持っていると考えております。  また、中京圏、京阪神圏からの誘客についてのお尋ねもございました。今年度これまでに震災後の緊急のPR活動というようなことで、庄内観光コンベンション協会を主体として、大阪と名古屋でも庄内観光のPRのためのイベントキャンペーン、そういったものを実施してまいりました。出席いただいた、または訪問したということでありますが、旅行エージェントの方々のお話では、大阪ではやはり遠さが壁となってまとまった旅行商品は組みづらいというのが実情でございました。それでも庄内、鶴岡への関心をお持ちの顧客は少なくないということでございました。中部圏では、遠いといったことはあるが、庄内のほうに旅行した顧客の評価は高いといったようなお話をいただきました。中部圏からは、山形県内まで電車とバスを乗り継いだ陸路のツアーも行われておりますし、以前県が行った調査でも庄内、特に羽黒山は山形県の中で中部圏など遠方からの観光客の割合が高いといったこともあります。どちらも大変な人口集積のある圏域ですので、1つ道筋をつけることができれば将来的な可能性が広がることとなりますので、日沿道の整備も念頭にしつつ、根気よく取り組みを続けてまいりたいと考えております。  以上申し上げましたが、このたびの朗報を受け、両県境部分が整備されるときに向けて時期を失せず、しっかりとした戦略の構築と準備に取りかかる必要があると思いますし、開通時に魅力ある観光地でいるための努力を継続していかなければならないと考えております。  以上でございます。 ◎総務部長(加藤淳一) 行財政改革について、2点御質問ございましたので、順次御答弁申し上げます。  まず、合併と行財政改革についてでございますが、議員御紹介のとおりこのたびの市町村合併は、少子高齢化の進展、生活圏の広域化、住民ニーズの多様化、高度化、地方財政を取り巻く環境の変化、地方分権などに対応しつつ、将来にわたって住民が必要とする行政サービスを提供できる自立した地方自治体を目指したものであります。合併後本市では、地方交付税の合併算定替など国、県からのさまざまな支援措置を活用しながら、各地域の歴史、文化、自然などの特性を生かしたまちづくりを進めるとともに、コミュニティの維持、再生、農林水産業を初めとする産業の振興に当たってまいりました。また、有利な起債であります合併特例債を活用し、小学校の改築、耐震化、消防庁舎の改築、総合保健福祉センターの整備など安全、安心な暮らしを支える基盤づくりにも力を入れてまいりました。このような合併後のまちづくりを支えてきた合併特例期間は、残り4年半ほどとなっておりますが、社会経済情勢は少子高齢化や人口減少が予想以上に進み、また大震災の影響により市税や地方財政措置の見通しなど、これらも先行きの不透明さ増しております。  このたびの行財政改革は、次世代に過度の負担を残さず、将来にわたって財政の健全性を維持し、さらに合併特例期間終了後においても必要な市民サービスの提供、投資事業などが行えるよう現時点から真剣に取り組む必要があるものと、こうした観点から進めさせていただいております。合併協定書におきましては、おのおのの地域特性を生かした地域活性化対策に真剣に取り組むことが強く求められていること、そしてこれまでの改革程度では必要なニーズにこたえることはほとんど不可能な事態に追い込まれることが危惧されることから、合併によりともに協調して新時代に求められる行政責務を果たしていくことがうたわれております。  このたびの行財政改革大綱では、行財政改革の必要性として、合併した市町村がそれぞれ培ってきた歴史、文化、産業などの特性を本市全体の資源として守り生かしながら、市民、地域、行政の協調、協力により総合力を発揮し、持続可能な希望あふれる地域を実現していくこととしており、このため今後を見据えた行財政基盤の確立に取り組むこととしております。大綱に基づく事務事業、補助金などの見直しに当たりましては、単に効率化を追及するだけではなく、社会情勢に応じた施策事業の重点化を図ることにより、地域の活性化、地域産業の振興拡大につながる施策を積極的に推進したいと考えております。  また、行財政改革期間中に財政調整基金の積立額を40億円とすることを目標として合併特例期間終了後に備えるとともに、鶴岡ルネサンス宣言等を踏まえた戦略的事業の重点的な展開のため、総合計画の期間中に約20億円の政策地域振興経費を確保したいとも考えております。  また、将来にわたって地域の人々が安全、安心に心豊かに生活を送っていただくため、地域コミュニティの活性化を初めとするこれらの環境づくりやおのおのの地域の特性でもあります自然環境、農林水産物、伝統技術といった地域資源を活用する取り組み、またおのおのの地域社会や農業を初めとする産業が培ってきました文化を継承、発展させるための取り組みなどに明るく意欲的に挑んでいけるような環境づくりなどを進めること、これについても極めて重要であると考えております。こうしたことを踏まえて、現在各地域庁舎において地域振興ビジョンに基づき、おのおのの特性を生かした振興に取り組んでおり、また各地域審議会においてもそれぞれの地域の課題や特性に応じてテーマを設定し、御協議もいただいているところであります。本年度のいわゆる第2次大綱では、地域の活性化、コミュニティ機能の強化に向けた地域庁舎機能の見直しについて検討してまいりますが、その際にも本市の合併の考え方を基本に進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。  続きまして、行財政改革大綱における公共施設の見直しについて御答弁申し上げます。本市の公共施設につきましては、合併に伴い類似施設が重複していること、設置当時と現在とで社会状況が変化していることなどから、設置目的、市民ニーズ、利用状況、収支状況などに基づき、公共施設としての必要性、機能や用途のあり方、運営手法などについて見直すことといたしておりますが、単に効率性の面からだけでなく、公共施設をより有効に活用していくという観点からも取り組んでいくものでございます。  見直しの主な方向性といたしましては、所期の目的を達成したものや利用者数が当初の見込みを大きく下回るもの、市全体のニーズと比べ施設が多く存在するものなどについては、廃止、統合、または機能や用途の見直し、集落の集会施設など、主たる利用者が特定される施設、産直など民間と競合する施設などについては譲渡、貸し付けによる見直し、また民間による効率的な施設の管理運営として、指定管理者制度の活用を進めるとともに、市が直接管理する場合においても可能な範囲で業務の委託を行ってまいりたいと考えております。  また、実施計画をあわせて策定し、具体的な施設についての見直しの方向性と実施時期を定めておりますが、見直しに当たりましては国、県等、関係機関との調整を図るとともに、市民、地域などの関係者に十分説明し、進めてまいりたいと存じます。  次に、自治組織の集会施設等の譲渡、貸し付けの進め方について御答弁申し上げますが、本市の集落集会施設の中には、国の補助事業を活用し、公共施設として整備され、その施設を利用する地域住民の方々が維持管理経費を負担している事例が見られます。また、国の規制緩和に伴い、耐用年数にかかわらず施設整備から10年が経過したものについては、地方公共団体の判断により譲渡や転用等が可能となったことも今回の見直しの背景になったものでございます。  本市におきましても、集落の公民館を活用した子供たちの体験事業、グリーンツーリズム、都市間交流としての他地域住民の方々との交流事業、地域の農作物を活用した特産品づくり、高齢者の会食事業など、その地区、地区の地域おこし、コミュニティ活性化につながるさまざまな取り組みを行っていただいております。しかしながら、公共施設という性格上、必ずしも地元の実情、取り組みに沿った活用に対応できない場合もございます。このような観点も踏まえ、集会施設を集落の財産としてみずから保有、管理していただくことにより、例えばでございますが、体験事業におけるこうした施設での宿泊、あるいは特産品、大変いいものができたと、こうした場合これら施設でのそれらの販売、こうした地域の創意工夫を生かした積極的な施設の活用、こうしたものに資するとともに、何よりも自分たちの財産としての意識が高まり、末永く活用していただくことを期待いたすものでございます。市といたしましては、譲渡に当たり、施設が効果的、効率的に活用していただけるよう、施設のハード面、事業などのソフト面、それぞれについてどのような支援が可能か、地域の方々と御相談したいと考えております。  また、譲渡先につきましては、登記等を考え合わせますと法人格を有していることが好ましく、自治会等には地縁団体の認可を得ていただきたいと考えております。本市の地縁団体の状況といたしましては、平成23年8月末で自治会等の総数469団体のうち約46%に当たる216団体が認可されておりますが、地域別に見ますと15%に満たないところもありますことから、地縁団体の認可取得に取り組む際には自治会等に対しまして必要な助言等の支援も行ってまいりたいと考えております。  一方で、集落の立地や人口、世帯数の減少の状況などにより、現状では集落による施設の維持管理を十分に見通せない場合や集落の共有財産など固有の事情により直ちに地縁団体化が難しいなど、集落によってさまざまな事情もあると承知しておりますので、そうした場合には普通財産として貸し付けし、活用していただくことも考えております。このように各集落とよく話し合い、各集落の事情、意向を踏まえながら施設の譲渡、あるいは貸し付け等を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をお願いいたします。  以上です。 ◆32番(加藤義勝議員) 時間を大幅に超える答弁をいただきまして、まことにありがたいというか、あれですけれども、ただ私からは時間になりましたから、3点だけ意見を申し上げて、そして当局の皆さんの考慮をお願いを申し上げたいと思います。答弁は要りません。  1つは、先ほど答弁にはありましたけれども、先端研の研究の起業化に当たっては、特に市長が総括でちょっとだけ触れていると思うんですけれども、クモの糸等の自動車産業への転用、こういったこともありました。他の自治体で県単位で自動車産業、ロシア、中国に対する自動車産業に対する立地が盛んであります。せめて慶應大学の先端研が立地している鶴岡としては、他の自動車産業の立地の自治体に負けない一つの起業化を図れるようにぜひとも取り組みをお願いを申し上げたいものだと思います。  次に、商工観光部にエージェントのことについて申し上げますが、さまざま答弁いただきましたけれども、かつて温海で旅行エージェントを100社ぐらい招待をして、10年ちょっとあると思うんですが、100万円単位のお金を費やして長く観光の誘致のための集いをやってまいりました、東京で。これは、首都圏でもいいです。中京でも関東でもいいですが、阪神でもいいですけれども、これから広域観光を生かして何とかこの鶴岡を中心として旅行エージェントを招いた形での企画物ができないのかどうかということを研究していただきたいということが第2点であります。  それから、第3点の総務部長にですけれども、申し上げましたとおり本当に普通財産として最後にはやろうかと考えているというものでありました。特に福栄、温海のことで言えば、ほかのことでいうと大変御迷惑かけると思うので、温海のこと言いますが、福栄とか山戸とか鼠ヶ関、それから温海だとかといった山間地域に地縁団体たる法人格を有しない団体が多い、そこを心配しております。その辺のところを集落の活用が見通し立たないということであれば、普通財産としてという答弁もありました。その辺も含めて、どうかもう一つ、もう一歩、今のうちに何とか地域と話し合いを進めていただければ大変ありがたいと思うのであります。  以上、申し上げまして私の質問を終わります。ありがとうございました。   小野寺 佳 克 議員質問 ○議長(川村正志議員) 22番小野寺佳克議員。   (22番 小野寺佳克議員 登壇) ◆22番(小野寺佳克議員) 皆さん、ここで改めて議場正面をごらんになっていただきたいと思います。ごらんのように今定例会より本議場に国旗と市旗が掲げられることになりました。私は、今期初めて議員となったわけですが、以来日本国憲法により規定されている地方自治体の運営をつかさどるこの議場になぜ国旗、市旗がないのか、いつも疑問に思っていたところであります。今回よりこのように掲げられ、とてもうれしく思っておる次第でありますが、議会運営委員会の皆さんの御尽力に感謝を申し上げ、通告に従いまして質問をいたします。  1つ目でありますが、公共施設の災害対応についてであります。東日本大震災は、これまでの防災計画の想定を大きく超える災害となりました。国、県、各自治体ともに防災計画の見直しを急いでいるところと思います。また、市民の災害に対する意識、防災意識もこのたびの震災を教訓に高まっていることと思われます。  そのような中で、多くの公共施設は避難所に指定されておりますが、特に小中学校を初めとする教育施設の耐震化は、児童生徒の安全確保という観点からこれまでも急務とされ、整備を図ってきたところでありますし、今後も順次耐震化工事の計画がなされているところであります。ほかにも災害対応、あるいは対策には多くの項目があろうかと思いますが、今回は市民のかかわりが大きいと思われる、1つはAEDの設置状況、2つ目として小中学校の夜間照明灯の2点についてお伺いいたします。  まず、AEDについてでありますが、自動体外式除細動器の略称であります。平成16年より一般の人の使用も認められ、本市においても整備が進められてきたところであります。過去の議会の議論にも多く取り上げられ、平成19年には庁内関係課で検討し、主要施設への設置基準を策定し、計画的に整備に取り組んできたとのことであります。小中学校については、児童生徒の救急救命はもとより、地域行事や学校開放などの社会体育団体、スポーツ少年団などに対する救命救急なども含めて、早急に設置すべきと認識されているということでございますが、市のホームページの消防本部のページで設置状況を確認いたしますと、市全域で35施設であり、学校関係で見ますと、大学や高校は網羅されているようですが、小中学校への設置はまだ不十分なようであります。冒頭にも触れましたが、有事の際には小中学校は各地域の避難所となり、特に高齢者などの心臓疾患のリスクの高い方が長期間滞在することが考えられますし、平時においても児童生徒のリスクも考えられます。現在の整備状況と今後の整備計画についてお伺いします。  次に、夜間照明灯についてお伺いします。AEDの質問と同様の観点から、有事の際は避難所での人名の確認や捜索の対応、物資の搬送や食料、飲料水の配給、炊き出しなどの夜間の屋外活動のための照明は必要不可欠であると思います。また、平時においてもスポーツ少年団や部活動などの利用を考えると、利用頻度も高く、有効な設備と思いますが、現在の整備状況と今後の整備計画をお伺いします。  大きく2つ目としまして、地域除雪パートナーズ支援事業についてであります。昨年、一昨年の豪雪は記憶に新しく、除雪対策本部を初め、携わった職員の皆さん、除雪業者の皆さん、そして市民の皆さんに改めて御苦労さまと申し上げたいと思います。これまでも除雪対策、豪雪対策については議会でも多く取り上げられ、都度地域での除雪組織の組織化や助成制度などについて議論をされてきましたが、今定例会の補正予算に計上されている地域除雪パートナーズ支援事業は、雪の降るまち鶴岡の少子高齢化、地域コミュニティの活性化、高齢者や要支援者の見守り、助け合いという観点から、非常に心強い事業ととらえております。今後の事業の発展に期待するところでありますが、初めての事業でありますので、まず本事業、制度の内容について、2つ目として事業の担い手の現状についてお伺いします。そして、今後の事業の展開、展望についてお聞かせください。  以上でございます。 ○議長(川村正志議員) 暫時休憩をします。   (午前11時54分 休 憩)                     (午後 1時00分 再 開) ○議長(川村正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  当局の答弁を求めます。 ◎健康福祉部長(山木知也) それでは、AEDの整備状況についてお答えを申し上げます。  AEDの公共施設への設置状況につきましては、県が補助を行っていた際の設置基準がありまして、救急車が到着するまで十分以上かかる人口100人以上の集落、1日100人以上の利用がある施設、スポーツ施設、福祉施設などのリスクの高い方が利用する施設といった基準を参考に設置を進めてきておりますが、県の補助や赤十字、それから民間からの御寄贈、また県の補助終了後は市単独事業として平成22年度まで48台を設置をしております。また、施設の設置者が独自に整備するものもありまして、市全体では公共施設、病院と医療機関、福祉施設、消防などを含め、現在担当課で把握している設置施設は203施設となっております。  今後の本市の整備計画ということでありますけれども、学校施設を除く市長部局の公共施設の整備計画につきましては、平成19年度に21年度までの3カ年の設置計画を策定をいたしまして、市有施設への整備を進めてきたところでありますが、22年度に27年度までの整備計画として見直しを行い、災害時に2次避難所となる鶴岡地域のコミュニティセンター11施設を含む20カ所の整備を計画いたしたところでございます。この計画に従い、平成22年度は第4学コミセン、市立図書館、朝日庁舎、西郷コミセンに設置をいたしました。23年度では、第2学コミセン、斎場、アートフォーラムへの設置を予定しておりまして、今後順次計画に沿って設置を進めてまいりたいと考えております。  また、AEDが設置される施設、集落におきましては、AEDの使用を含めた心肺蘇生法の講習会を消防本部と連携して実施しているところでございます。  また、健康課では、赤川花火大会や地域の運動会など、イベント時の貸し出し用として2台のAEDを保有しているところでありまして、貸し出し件数も年々伸びている状況にあります。この活用につきましても、ホームページなどを通じてさらに市民の方々へ周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。 ◎教育次長(森博子) 教育委員会関連につきまして2点御質問いただきましたので、初めに学校のAED整備状況についてお答えいたします。  ただいま健康福祉部から本市におけるAEDの設置状況について答弁いたしましたけれども、教育委員会といたしましては、児童生徒の救急救命はもとより、学校施設が地域のスポーツ活動のための学校開放等で利用されていることや災害時の指定避難場所となることから、学校にAEDを設置することの重要性を認識し、段階的に整備を進めているところでございます。これまで学校施設におけるAEDの設置につきまして、鶴岡市公共施設AED設置基準を基本としながら、救急車が学校まで到達に要する時間、児童生徒数や学校開放等で利用する人数などを考慮しております。さらに、日本循環器病学会で作成した資料によれば、学校管理下の児童生徒10万人当たりの突然死の頻度は、小学生より中学生が高いという状況にあるということですので、平成21年度より中学校から優先的に整備を進めているところであります。  ことし8月現在の設置状況は、中学校7校、具体的には藤島、羽黒、朝日、温海、豊浦、鶴岡第一、鶴岡第二の中学校。小学校では、救急車の到着に最も時間を要し、隣接施設でのAEDの設置がない福栄小学校と学校改築とあわせて整備した朝暘第一小学校の2校に設置している状況にあります。  今後の整備につきましては、中学校の整備の後、小学校の整備を図ることとし、将来的には全校に設置を目標としているところでございます。教育委員会としましては、整備するまでの間の対応として、万一に備えた迅速な心肺蘇生処置の救急訓練を各校において実施するとともに、学校週辺のAED設置箇所の周知を行うことやイベント時に地域内の公共施設より借り受けするなど、緊急時に使用できる体制づくりを市の健康福祉部と連携をとりながら進めてまいりたいと考えております。  続きまして、第2点目の小中学校の夜間照明灯の整備についてお答えいたします。最初に、整備状況を御説明いたしますと、現在簡易な照明設備も含めますと、小学校では40校中6校、これは朝暘第一小学校、第二小学校、第三小学校、第六小学校、三瀬小学校、湯野浜小学校、割合としては15%であります。中学校では11校中4校、鶴岡第二中学校、第四中学校、櫛引中学校、朝日中学校、やはり割合としては36%でございますが、ここに夜間照明灯を整備いたしております。小中学校における夜間照明灯設置に関する基本的な考え方といたしましては、クラブ活動等の後片づけができる程度の明るさを確保することを基本とし、各学校の建てかえ工事に合わせまして学校や各団体等と協議、検討を重ね、整備を行ってまいったものであります。  議員御指摘のとおり、各学校のグラウンドは鶴岡市地域防災計画においても1次避難場所として位置づけされ、有事の際は避難所における屋外活動の場として利用されるものであります。しかしながら、一時的な利用に際しましては、停電時も考慮いたしますとより簡易で移動可能な発電機つき照明設備による対応も考えられるところから、今後の整備に関しましてはさきに述べました基本的な考え方をもとに、平時における利用状況等の実態を把握しながら設置の要否について判断してまいりたいと考えております。  以上です。 ◎市民部長(上原正明) 2項目めの地域除雪パートナーズ支援事業についてお答えいたします。  初めに、事業、制度の内容についてでありますが、本事業につきましては平成23年度山形県地域支え合い体制づくり事業を活用いたしまして実施するものであります。この地域支え合い体制づくり事業は、地域の実情に応じて、高齢者、障害者等の地域社会とのつながりや支援が必要な人々を地域社会において支える活動の基盤を整備し、互助、共助の仕組みにより地域で支えていく体制づくりを目指し、国が各都道府県の基金、介護基盤緊急整備等臨時特例基金でございますけども、それを積み増しし、自治体、住民組織、福祉サービス事業者等が協働により見守り活動等の人材育成、地域資源を活用したネットワークの整備、先進的、パイロット的事業の立ち上げ支援など、地域社会における日常的な支え合い活動を行う体制を整備するものでございます。山形県においては、4億円の予算を計上し、地域支え合い体制づくり事業として募集したものであり、本市といたしましては地域除雪パートナーズ支援事業として応募いたしまして、このたび内示をいただいたものであります。  この地域除雪パートナーズ支援事業の背景といたしましては、本市のまちづくりの重点方針の一つであります市民、地域、行政が協調、協力して安全、安心に暮らせるまちづくりの構築であり、また重点施策として掲げております暮らしの安全、安心の確保と地域コミュニティの活性化の推進を図る施策と考えております。  これまで本市が行いました地域コミュニティ実態調査において、町内会、自治会等の役員の方々からお話を伺ってまいりましたが、その中で高齢者のみの世帯が増加しており、特に雪国特有の冬期間の屋根の雪おろしや通路等の除雪が大きな課題になっていること、これらの高齢者世帯や障害者世帯にとりましては、労力的、経済的なことから、自力、または業者に委託して除雪作業を行うことが困難なケースが見受けられるとのことであります。このため町内会等では、役員や隣近所の住民が高齢者世帯の通路等の除雪作業を行ったり、また地区によっては地域除雪ボランティアを組織し、要請を受けまして除雪作業を行っている場合もあると伺っておりますが、人力による作業が主体であることと、それから全市的な取り組みにはまだ至っていない状況にあります。特に昨冬のように豪雪の年などは、適切な屋根の雪おろしや通路等の除雪が行われない場合など、高齢者や障害者にとっては非常に不安で、不便な生活を強いられたんではないかと危惧しております。  本市といたしましても、毎年度市道等除雪計画を策定し、冬期間における積雪から市民生活の安全確保と地域の産業、経済活動を守るため、市民の皆様の御理解と御協力、さらには除雪関係の事業者の御努力のもとに、車道、歩道や公共施設の速やかな除雪等に努めておりますが、豪雪の年などは幹線道路が優先となりますことから、市街地等の狭隘道路や生活道路、歩道等の除雪対応がおくれ、市民の皆様に多大な御不便、御迷惑をおかけしたことも事実でございます。  このような状況を踏まえまして、市道等除雪計画に基づく除雪等につきましては、これまで同様に市が行うことになりますが、高齢者世帯や障害者等の通路等の除雪や住民に身近な狭隘道路、生活道路、歩道等については助け合い、支え合いによる地域コミュニティ機能を発揮いたしまして、住民及び自治組織が主体的に取り組む地域除雪パートナーズ支援の体制づくりを全市的に構築してまいりたいと考えております。本市の場合、469の町内会、集落自治会を有することから、すべての町内会、集落単位に希望を伺い整備することは、除雪機の効率的運用や多大な事業費の確保が困難であることを踏まえ、事業対象区域を小学校区、または地区単位の広域的コミュニティの区域と考えております。具体的な事業内容といたしましては、除雪作業の機動的効率化を図るための除雪機の導入と移動に必要なアルミ製ブリッジ及び除雪機を格納するために必要なプレハブ物置の整備、あわせて体制づくり等を行うための推進費について県事業を適用することとしており、除雪機等の導入と推進費につきましては、1事業主体の補助事業費の上限が350万円、格納庫の整備については同様に上限が100万円となっております。特に積雪の多い朝日地域と温海地域については、県事業に加え、市の単独事業として対象台数の上積みをいたしまして、除雪機の総数を現在65台と見込んでおります。  2点目の事業の担い手の状況につきましては、事業対象区域を小学校区や地区単位といたしますことから、事業主体につきましては鶴岡地域は学区コミュニティ振興会や地区の自治振興会等の21の組織を想定いたしまして、また鶴岡地域以外の地域においては、それぞれの地域の自治組織の連合組織であります町内会連絡協議会や区長会等の6組織を想定しております。これらの事業主体が除雪機等を導入し、区域の町内会、集落自治会等がお互いに利用調整を行いながら、事業主体から除雪機を借り受け、高齢者や障害者の通路等を初め、町内会、集落内の狭隘道路、生活道路、歩道等の除雪作業を行うこととしております。  また、除雪機の設置、保管場所につきましては、原則として鶴岡地域においては各コミュニティセンターとし、鶴岡地域以外の地域におきましては事業主体が除雪機の運営管理が適切、合理的に行われるよう、地区公民館や自治公民館の敷地への設置、保管を想定し、今後各事業主体と検討してまいりたいと考えております。  それから、3点目の今後の事業の展開でございますが、補正予算の御承認をいただきましたら速やかに事業主体を対象とした事業説明会を開催し、事業内容の説明、補助金等の事務手続、事業主体による機器選定等の契約事務を進めるとともに、町内会、集落自治会との話し合いによりまして、地域除雪パートナーズ支援事業の推進体制のため、既存の隣近所の支え合いや地域のボランティア組織を生かしながら、またそういう組織のない地域につきましては、新たな組織化に向けた取り組みを速やかに進めてまいりたいと考えております。  また、地域の除雪ボランティアの組織化につきましては、特に地域に居住しております市の職員の積極的な参加を督励してまいりたいと考えております。  それから、この地域除雪パートナーズ支援事業の事業化に向けてこれまで自治組織の方々にいろいろ相談してまいりましたが、除雪機の導入など事業の趣旨につきましては、いずれの組織においても賛同するものの、除雪機の利用調整や安全作業の確保及び次年度以降の維持管理経費等の確保について不安視する声がございました。このことにつきましては、事業主体であります自治組織の連合組織等と作業を行う町内会、集落自治会及び除雪ボランティア等、関係団体がお互いに協調、協力し、役割分担を明確にすることで地域課題であります身近な除雪問題を少しでも解決するための共通認識を持つことが必要でありますので、引き続き関係団体に対して丁寧な説明、協議を深めるとともに、安全作業を行うための講習会の開催や万が一の事故に対する保険等の適用も指導してまいりたいと考えております。さらには、今シーズンの実態を踏まえまして、次年度以降この制度が安定的かつ効果的に継続するための検証を行いまして、よりよい制度として定着するよう引き続き自治組織の皆様と連携、協力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆22番(小野寺佳克議員) それでは、まずただいま説明、答弁いただきました地域除雪パートナーズ支援事業につきまして、こちらからお話しさせていただきますけれども、繰り返しになりますが、これまでもいろいろ議論ありましたし、それからこれまで助成制度、あるいは個別の自治会等々での協力体制ございました。今回市全域でこういった支援事業ということでありますので、非常に心強い事業だなととらえているところでございます。しかしながら、ただいま市民部長の御答弁にもありましたように、課題といいましょうか、難しい点もあろうかと思いますが、私も若干心配していたのが1つは安全作業、事故やけがということで、やはり日ごろからなれた方であればいいでしょうけれども、なれない方が作業に携わるということになりますと、一番は事故、けがが心配されます。今御説明ありましたように、講習会やら、それから安全作業についてのそういった勉強会などをしっかり行っていただきたいということが1点であります。  それから、維持管理、それから利用調整というような、そういった課題もあるようですけれども、それから事業を検証して次年度以降につなげるというお話もありました。やはり住民みずからが事業をやってみることによって、いろいろ課題やら問題ということが見えてくると思います。いろいろあるから、じゃ面倒くさいから、やめようということでは決してなくて、やはりいい事業でありますから、続けていっていただきたいという思いなわけなんですが、住民みずから課題、問題を整理したり、検討したり、解決したり、あるいは工夫をしていくということが地域づくりに直接つながりますし、先ほど来ありますようにコミュニティの活性化等とか要支援者の見守りというような、そういったことにもつながってまいります。そういった意味も含めて、よりよい事業となりますよう、あるいは地域づくりになりますよう御指導いただきながら、お願いをしたいと考えているところであります。  続きまして、AEDの関係ですけれども、計画的に27年度までの計画が今されているということでありました。特に小中学校のほうですけれども、御存じのとおり小学校40、それから中学校が11の学校があるということでありますけれども、やはり数が多いというのがあると思います。そういった意味で、御答弁にもありましたように、段階的に整備をするというお話ありました。やはり一どきに整備をしますと、維持管理の問題もあろうかと思いますし、ちょっと調べてみますとバッテリーとか、あと極板のパットというんでしょうか、そういったものであるとか、さまざま経費がかかる部分もございますので、段階的に整備をするという考え方は、それはそれでよろしいんだと思います。その中で、全校設置を計画しているということでありますけども、1つだけ、全校設置になるのはそうすると何年度になるのかということをお伺いしたいのが1つであります。  それから、夜間照明の話ですけれども、整備率からいいますと、小学校が15%、中学校が36%という御説明でありました。単純にいいまして、整備率的にはまだまだ低いのかなととらえておりましたけれども、しかしながら実情というのもあろうかと思います。説明にもありました簡易的な照明、移動式といいましょうか、そういったもので間に合うものであれば、一言で簡単に整備をするというものの、やはり費用的にかなりの金額にもなろうかと思います。そういった事情も踏まえながら、やはり地域の実情を勘案してどういうやり方がいいのかということをしっかり検討をしながら整備に当たっていただければと思うわけであります。  ということで、先ほど質問しましたけれども、何年度にすべてが設置になるかということで、AEDのほうよろしくお願いします。 ◎教育次長(森博子) 計画でございますので、はっきり年次終了とは申し上げられないところございますことを最初に申し上げまして、平成24年度には中学校の分をまず全部終えたいという予定を立てております。その後小学校の設置ということに移っていきたいと思います。現在先ほど申し上げましたように2つの学校には設置しておりますので、40校のうち2つ、残38校になるんですが、1年間に設置できる学校数は四、五校だと思いますので、7年から8年かかるかと思います。ただ、その間に既に設置している学校の更新等も考えなければいけないというふうなことも出てくるかと思いますので、計画どおりにきちっとなるということを今申し上げるのはちょっと難しいところありますので、そこら辺は御理解いただければありがたいと思います。 ◆22番(小野寺佳克議員) ただいま御答弁ありましたけれども、中学校は24年で完了すると。小学校のほうは、恐らく七、八年はかかるであろうというお話でありましたが、感覚的な話で申しわけないんですが、やはりちょっと年数がかかり過ぎるんじゃないかなと感じます。費用のかかるお話ですから、一どきにということにはならないわけなんですが、やはりもう少し努力をしていただければなと感じますので、その点お願いをしたいと思います。  それから、もう一点、ちょっと先ほど申し忘れました。AEDなどを活用しました心肺蘇生の講習の話も若干ありましたが、以前の議事録を見ますと、当時の病院長の松原病院長が申されておりましたけれども、学校教育の中で講習を行うことは非常に効率、効果が高いんではないだろうかというお話がありました。そういったことで、そのことを考えますと、なるほどなと思う次第でありまして、今AEDは非常に操作が簡単だと言われておりますが、やはり初めて見るもの、あるいは初めてさわる方にとってはなかなかおっくうな面もあろうかと思いますんで、いわゆる子供の時代にそういったことを経験することによって、子供たちは覚えが早いわけですから、非常に効果があるんではないかなということと、それから講習を経験する人数が、市民の人数が非常に毎年毎年増加するというような、そういった観点があろうかと思います。この点について御所見をいただければと思います。お願いします。 ◎教育長(難波信昭) 心肺蘇生の講習、学校教育の中での講習ということでありますが、まず第1番目に今私が考えているのは、まずは学校の先生方が心肺蘇生のAED器についてやはりしっかりした知識を持って講習をするようにするのがまず第一だろうと思っています。その後、議員さん御案内のとおり、子供たちも操作をできればいいなと思っております。先ほど次長が中学校はやはりそういうリスクが高いということから、中学校の設置は24年度を目標にしているということで、来年度中にはすべての中学校に設置するわけですし、それについて不足する小学校については順次ということになるわけですが、その中で近くの公民館やら公共的な施設にAEDの機械、それからまた福祉部で持っている貸し出し用のAED器もありますので、そういったことでお借りしながら各学校に呼びかけていくのも一つの手かなと思っておりますので、御理解を願えればと思っております。  以上であります。   佐 藤 信 雄 議員質問 ○議長(川村正志議員) 30番佐藤信雄議員。   (30番 佐藤信雄議員 登壇) ◆30番(佐藤信雄議員) 通告の点について質問させていただきます。  初めに、豪雨による農林被害についてであります。近年全国的にいつとはなしに短時間に降る豪雨に悩まされるようになっております。田畑や道路への冠水、住宅への浸水、河川のはんらん、さらには土砂崩れなど、本市においても今年に入ってからだけで住宅の床下、床上浸水などのほか、農作物にも大きな被害がございました。さきの8月には、台風の影響による集中豪雨によりJRの運休や高速道路の通行どめなどの高速交通網にも障害が生じたほか、住宅や農作物にも大きな被害が出たところは御案内のとおりであります。住宅が浸水し、全く悲惨な状況となった方々、収穫期の田畑やそういったところが冠水し、丹精を込めた農産物が台なしになってしまったと、育て上げたのに大変困ったという状況に陥られた方々が相当おられます。地すべりや土砂崩れにより自宅から避難しなければならなかった方々には、衷心よりお見舞いを申し上げる次第であります。また、これら被害状況の把握や対応に親身に対応された当局並びに関係各位の御労苦には感謝を申し上げる次第であります。  本市におきましては、住宅地にいわゆる蛇行して流れておる内川や赤川があり、過去には大きな災害がございました。河川の拡幅、護岸整備とともに、その管理にも相当の対策がなされ、水害対策に取り組まれ、月山ダム建設が完了してからは大きな河川はんらんもなく、一定の成果が上がり、守られております。長年にわたり、水害から生活を守るべく知恵と工夫をめぐらせ、工事に計画的に取り組んでこられました成果と考えるところであります。それでも毎年豪雨による農林被害については、後を絶つことなく、被害を未然に食いとめるに至っておりません。しかも、被害は低い土地に集中しやすいため、特定の田畑が被害に遭うというふうな状況があるようであります。特に枝豆などは、冠水して長時間たちますと、その根は酸素欠乏により根腐れを起こし、枝豆が黒く変色し、腐ってしまう。夏の暑い盛りにも一生懸命丹精を込めて育て上げたものを、収穫皆無で廃棄するしかなくなってしまいます。集中豪雨やゲリラ豪雨に適切に対処することは至難でありますけれども、一定の雨量で冠水してしまうことがわかっている農地や河川につきましては、排水用の側溝整備についても考え、再検討を要するのではないかとも考えるのであります。御所見を伺います。  河川そのものにつきましても、支障木が多く、流れを遮っているようであり、対策の必要性を痛感しておりますが、これについても御見解をお聞かせください。  また、山林などの宅地裏山などの地すべりや土砂崩れなどの土砂災害につきましても、災害が起こる前に調査を行って、対処方法を検討するなど、災害の未然防止をもっと講ずることはできないのかどうか、見解をお伺いをいたします。  市内には、数多くの危険箇所があり、一挙に解決できるものではありませんけれども、早期対処が必要なものから順次計画的に対策を講じていかなければならないと考えるのでありますが、事前対策や今後の計画などについてお考えをお聞かせください。  次に、グラウンドゴルフ場の整備についてであります。この件につきましては、平成18年12月議会で質問し、御答弁をいただいているところでありますが、グラウンドゴルフ場の整備についてお聞きをいたします。櫛引総合運動公園北側に隣接している赤川河川敷約2.7ヘクタールを造成し、1年間の芝生養生期間を経て、本年5月に新たなグラウンドゴルフ場がオープンいたしました。連日練習や試合などで使用され、日によっては車の置き場所にも苦労するほど大勢の利用者があるようで、多くの市民の方々でにぎわい、あのように立派に整備されたことを大変喜ばれているようであります。グラウンドゴルフ人口も年々右肩上がりで増加の一途をたどっていると言われておりますが、本市の愛好者の推移、利用状況などについても把握されている点についてお伺いをいたします。  新しい環境の整った競技場でプレーを楽しまれる市民の方々の喜びもひとしおと思うのでありますが、グラウンドゴルフのように年齢や性別など全く関係なく気軽にだれでも楽しめるスポーツ振興ということについて、どのように取り組み、しかも普及を図り、これを日常生活の中に取り入れた健康スポーツとでもいいましょうか、こういった観点からの取り組みについてもお伺いをいたします。  次に、今後の整備計画についてお伺いをいたします。赤川8ホールの周辺拡張整備と大山工業団地への整備についての今後のスケジュールについてであります。この点についてまずお聞きをいたします。特に大山工業団地の利用については、目的外使用許可が、いや、用途変更にも一定の手続が、許可が必要となってくるのではというようなところも伺っているところでありますが、現状はどのようになっておりますでしょうか。  また、設置について、競技関係者を含め、協議の場を設置し、これまでの計画を踏まえた検討を行い、最終的には本市のスポーツ振興の任を担っているスポーツ振興審議会の総合的判断を待つとされているところでもありますが、他の要望箇所などの現状についてどのように把握されておりますか。また、今後の取り組みと整備計画についてお聞きをいたします。  以上であります。 ◎農林水産部長(菅原一司) 私のほうから農地の排水路の整備に関連する質問に対してお答えいたします。  今般6月から7月1日にかけての豪雨、それから8月17日から19日にかけての豪雨、このときは総雨量とともに短時間で記録的な雨量があったことから、市内の至るところで農地の湛水被害が発生いたしました。要因としては、農業用排水路が未整備であったり、あるいは放流先となります河川の増水によりまして排水ができなかったというもの、それから排水路の管理不良による閉塞、それから農地周辺の開発等によりまして設計流量を超えた水量が流入してきたものというようなことなど、その湛水の理由もさまざま多様である状況にあります。  今後こういう被害を最小限に抑えるということでありますけども、1番目には排水路の適正な維持管理をお願いするということで、土地改良区などの施設管理者にお話をしていくということでありますけども、ただ中には抜本的な対策が必要と思われる箇所もあるようです。特に水田は、水稲を作付することを前提として整備してきたものでありまして、大雨の際には一定の時間水を蓄えまして洪水を防止するという多面的機能を兼ね備えているということであります。しかし、近年は転作ということで水田であった圃場に枝豆ですとか大豆、あるいは園芸作物等作付されていることから、今回そういった湿害に弱い枝豆を中心に市内では10億円を超える農産物被害が生じたわけであります。こうしたことから、圃場の排水計画を本作化している転作作物もあわせて再検討を必要とすると、そう思われる場所もやはりあります。市といたしましても、施設を管理している土地改良区、あるいは庄内総合支庁等と具体的な検討を始めたところもあります。議員おっしゃられるとおり、常襲的に浸水被害を受ける農地の解消に向けて今後とも努力してまいりたいと考えておりますので、さまざま御協力願うことあろうかと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。  以上です。 ◎建設部長(小林貢) 私のほうからは、河川の支障木の撤去等についてお答えをいたします。  集中豪雨やゲリラ豪雨時に洪水災害を起こさないためには、河川の改修はもちろんのことでございますけども、河川内の支障木の伐採でありますとか河床に堆積した土砂のしゅんせつが大変重要であると考えております。この河川の管理につきましては、1級河川の管理は国が、ただし国が指定する区間につきましては県が行うことになっており、また2級河川につきましては県が、そして準用河川と普通河川につきましては市が行うという区分になってございます。  御質問の支障木、しゅんせつを必要とする河川につきましては、本市の各庁舎、それから地域ごとにそれぞれ実態把握に努めておりまして、各河川管理者の担当部局にそのしゅんせつをお願いしているとこでございます。現在支障木撤去、しゅんせつを必要とする箇所につきましては、そのほとんどが県管理区間となっておりますことから、庄内総合支庁河川砂防課に要望書を提出しまして、対応をお願いしているところでございます。河川砂防課では、しゅんせつ要望が出された箇所につきまして、その都度現地を確認して、なお予算の制約はあるということではございますけども、緊急性の高いところから順次対応をしていただいていると認識をいたしております。その際近くにしゅんせつ時の残土の捨て場が確保できるようであれば優先的に対応しているということもございますので、本市の本庁、各庁舎におきましては、しゅんせつを必要とする箇所のなるべく近くに残土捨て場、こういったものを確保するようしております。  また、平成17年度から始められた山形県ふるさとの川アダプト事業では、現在55団体が河川アダプト団体に認定をされております。さらに、33社が河川アシスト企業ということで登録をされておりまして、河川清掃とか草刈り、支障木の伐採などを行い、行政のみに頼らず、住民、そして企業みずから水害の未然防止の一助に努めていただいているということでございます。  いずれにいたしましても、集中豪雨時の河川災害対策として大変有効と考えられます支障木の撤去など、河川のしゅんせつにつきましては今後とも全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。 ◎市民部危機管理監(澁谷力) それでは、私からは山林などの宅地裏山等、地すべりや土砂崩れなどの土砂災害に関する事前の対策や今後の計画についてお答えいたします。  初めに、土砂災害の種類について御説明いたしますと、土砂災害につきましてはがけ崩れなどの急傾斜地の崩落、土石流、地すべりの3種類がございまして、指定される区域につきましては、急傾斜地防止法や地すべり等防止法、土砂災害防止法などの各種法律、農林水産省や国土交通省などの省庁により指定されている箇所など、さまざまな区域がございます。その中で、平成13年度に施行された土砂災害防止法に基づき山形県が実施する危険区域に対する基礎調査によりますと、鶴岡市では土砂災害警戒区域、通称イエローゾーンが661カ所、土砂災害特別警戒区域、通称レッドゾーンは445カ所の計1,106カ所あり、山形県内でも最も多くの箇所が指定されております。なお、区域の指定につきましては、現在も山形県による基礎調査が続けられていることから、増加している状況にございます。  このように本市内には土砂災害危険箇所が数多く存在していることから、毎年本市におきましては山形県庄内総合支庁河川砂防課や森林整備課、さらには鶴岡警察署などの防災関係機関や市の建設部や農林水産部、消防本部などの関係部署に加えて、住民自治組織の会長など地元住民の皆様よりの御協力をいただきながら、区域に指定された箇所を中心に合同の実態調査を実施しており、調査終了後には参加者との協議を行うなど、土砂災害を未然に防止する対策を関係機関と一体となって実施しているところでございます。  このような実態調査などを踏まえて、被害が大規模に及ぶ可能性のある区域や土砂災害の危険性が高い箇所などにつきましては、建設部や農林水産部などの庁内の関係部署と協議し、対応について検討した上で、国や県に対し、早期に土砂災害防止工事に着手するようお願いしているところであり、今後とも各箇所の早期着手に向けて強力に要望してまいりたいと考えております。  近年本市におきましても短時間に猛烈な雨が降る集中豪雨が毎年のように発生しておりますので、国や県、関係機関からの御支援をいただきながら、防災体制、防災基盤の強化に努めてまいりますので、今後とも市民の皆様の安心、安全な暮らしの実現に向け、引き続き御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。  以上でございます。 ◎教育次長(森博子) グラウンドゴルフ場の整備について、最初にグラウンドゴルフ人口について申し上げます。  鶴岡市においては、市長杯や各種大会が盛んに行われております。小真木原公園のいこいの広場では、ほぼ毎日練習等で利用されている状況にあります。また、議員御案内のとおり、ことし5月には赤川河川敷に鶴岡市グラウンドゴルフ場がオープンし、そのこけら落としとして384名の参加者のもと市長杯が開催されましたほか、現在まで数多くの愛好者に利用されております。  本市の競技人口はと申しますと、22年度に山形県グラウンドゴルフ協会に登録している会員数は1,024名、地区協会のみの登録を加えると21団体、約1,500名となっております。これは、18年度と比較しますと、登録人数では約180名減少しています。一方、鶴岡市の体育施設のうち小真木原公園いこいの広場、赤川河川緑地グラウンドゴルフ場、藤島ふれあいと躍動の広場、櫛引総合運動公園のグラウンドゴルフ場等、主なグラウンドゴルフ場の利用者数は、18年度が3万9,144名、22年度が4万1,463名ということで、比較すると2,319名、率にして5.9%の増加となっております。実際のところ協会に登録しないで競技を楽しんでおられる方も数多くいらっしゃいますので、グラウンドゴルフ競技は年齢を問わずだれもが手軽に楽しめるスポーツとして、さらには健康増進にもつながるということで、愛好者は今後も増加していくものと認識しております。  次に、グラウンドゴルフによるスポーツの振興についてですが、心身ともに健康でいつまでも元気で暮らせるための環境づくりは、高齢化の進展とともにますます重要なことと認識しているところであります。市といたしましては、市民のだれもが健康や体力、また目的に応じて気軽に楽しめる健康スポーツや生涯スポーツの振興を目指して、里山歩きや市民登山のウオーキング事業等を展開しております。グラウンドゴルフにおきましても、議員御案内のとおり、年齢や性別を問わず、気軽にできるスポーツとして多くの愛好者が楽しみながら活動しておいでですが、既存の体育施設を有効に活用いただいて、さらに多くの愛好者が活動できるよう今後とも環境整備を図ってまいりたいと考えております。  次に、これからのグラウンドゴルフ場の計画についての御質問ですが、過去の経過として、コース数も十分確保でき、本格的な新グラウンドゴルフ場を建設するに当たり候補となったのがことしオープンした鶴岡市グラウンドゴルフ場と既存の赤川グラウンドゴルフ場を拡張整備して使う、また大山工業団地、この3カ所でございます。平成20年12月議会で御答弁申し上げているところでございますが、大山工業団地は用地取得費を含め、造成費が多額になるということ、赤川河川緑地は拡張が困難であることから、建設予定地として国交省との事前協議が完了し、管理も一体でできる利点から、櫛引総合運動公園隣接地である現在の鶴岡市グラウンドゴルフ場に決まったものでございます。新たなグレードの高い施設の整備となりますと、用地取得費、造成費、設置後の維持管理経費など、多額の費用が必要となりますこと、また新グラウンドゴルフ場がオープン間もない状況でありますことから、新たな整備計画は考えていないものであります。  最後に、他地域における要望状況についてでありますが、グラウンドゴルフ場設置の要望につきましては、これまで朝日地域住民からの要望書が提出されていましたが、既存の広場を活用し、パートナーシップによる整備管理について、朝日庁舎産業課と現在協議が進められている状況にございます。  以上でございます。 ◆30番(佐藤信雄議員) 御答弁ありがとうございました。  まず初めに、グラウンドゴルフ場の整備についてでありますが、議会でも何度もこの件については提言をされてまいりました。それぞれの考えを十分述べられておりましたし、その辺のことも私もよくお聞きをさせていただいてまいりました。櫛引グラウンドゴルフ場の整備完了となれば、私は大山工業団地が整備されるものかと、順番待ちかというような考えで見守っておりました。ですから、御答弁は考えておらないところでありますということは、相当に後退されたのかなと今受けとめをさせていただきました。  大山工業団地というのは、平成3年に開発、整備をされまして、平成10年の10月から分譲開始がされたということで、爾来13年を経過している。あそこ自体は、面積も相当広いわけでありますが、草刈り自体も非常に費用もかかり、管理も大変厳しい面があるのではないかと思っていますし、公園等の有効活用もあわせた整備というのは、私は相互理解ができていたのではないかなというような気持ちでおりました。ところが、難しいという話でありますけれども、現在地の場所は誘致企業もなかなか期待できず、現在の分譲可能な土地面積は18.4ヘクタールもあるようですから、緑地公園などと専用グラウンド、いわゆるそういった整備、事業化に向けて有効な活用へと進めていただけないかと地域周辺の方々、あるいはグラウンドゴルフ楽しまれる方々も、多くの方々がそのように御期待をされております。ですから、私も取り上げさせていただいたということでもございます。  ぜひともこういった事業化に向けて検討していただきたいなと思うのでありますが、この庄内地方、地域を見ましても、認定コースまでとって、そしていろいろな大会も開催をしていただいて、他方面にわたるいわゆるにぎわいのある地域づくり、そして観光とあわせてさまざまな手法を組み合わせての利活用がなされているという実態がございます。ですから、こういった面から考えれば、そういったこともお考えになって、財政的に大変厳しい時代だと、状況にもあるということは私も理解ができるのでありますが、多様かつ各般の事情も考え、実現に向けた取り組みに御期待を申し上げたいと思うのでありますが、いかがでしょうか。まず、その辺もう少しお聞かせをいただければと思います。 ◎教育次長(森博子) 先ほど3つの候補地から現在の鶴岡市グラウンドゴルフ場に決まった経緯を述べさせていただきましたが、大山工業団地への整備をした場合には用地を所有する開発公社から土地取得及び造成費に多額の費用を要することから、選定には至らなかったということをもう一度申し上げたいと思います。  また、この選定に当たりましては、庁内の関係各課の検討を経て、それと同時に6地区のグラウンドゴルフ協会の代表者によります協議をいただいた結果でもございますことを申し上げます。  なお、議員から目的外使用についてのお話もあったとちょっと伺っておりましたけれども、当該地区は農工法の適用を受けている地域であることから、用途以外の目的外使用とする場合には鶴岡市農村地域工業等導入審議会に諮り、承認を受ける必要があるものでないかと考えております。  以上でございます。 ◆30番(佐藤信雄議員) その点はその点で受けとめながら、考えとしては何とか検討していただければと思うところであります。  まず、時間のことがございますので、次の豪雨による農林被害についてでありますけれども、御答弁をいただきましたところ、抜本的対策の必要性を認められるところもあるとお考えいただいているようであります。そしてまた、そういう被害を未然に防止するためには、作付の工夫、そして水害から守る手だてもあわせて考えていくべきだというようなお話もございましたので、もっともだと思います。この点については、よろしくお願いをいたします。  全国的には、ことしは特に多くの人命を失い、そして被害は甚大なものがあるわけでありますから、これについても本市は本市なりに守りながら、そして被害を最小限に食いとめるという大きな目標に向かって取り組んでいかれますようにお願いを申し上げまして、質問を終了させていただきます。ありがとうございました。   佐 藤 文 一 議員質問 ○議長(川村正志議員) 27番佐藤文一議員。   (27番 佐藤文一議員 登壇) ◆27番(佐藤文一議員) 原発事故に関する質問は、きょうときのうと多くありましたけれども、重複する部分もあると思いますけれども、通告に従いまして、原子力発電所事故による農畜産物被害について質問を行いたいと思います。  連日報道されているように原子力発電所事故による避難指示による損害、身体的、精神的損害、企業、自営業、農業、漁業等の営業損害、就労不能による損害、出荷制限指示による営業損害、さらには風評被害による農林漁業、食品加工業、製造業、サービス業、観光業、輸出等々と、すべての分野に被害をもたらしました。  そこで、本市の農畜産物被害状況を伺いたいと思います。肥育農家の県外産稲わらと堆肥被害、全頭検査を行い、風評被害を食いとめたといいますが、その検査費用と風評被害による販売価格の下落に伴う被害請求額を伺いたいと思います。  次に、野菜、果樹については県がサンプリング調査を実施していると聞きましたが、その状況と結果をお聞きしたいと思います。  また、4日に行われました月山ワインまつりは、大勢の参加のもとに盛大に開催され、大いににぎわいましたが、その原料であるブドウの収穫、出荷が10日過ぎから始まる予定でありますけれども、放射性物質調査はどのように調査をし、出荷に影響がないのか、またその費用はだれが負担するのかを伺いたいと思います。  次に、米についてでありますけれども、2011年産水稲の作柄、生育状況の概況が発表され、5月下旬から6月中旬にかけて日照不足の影響がありましたけれども、その後の天候回復で生育や登熟が順調に推移して、平年並み、本県はやや良の予想でありました。しかしながら、2011年産米は原発事故に伴う放射性物質が基準値を超えて含まれているかどうか懸念されております。自治体の検査結果次第では、収穫量や価格に影響を及ぼし、農家経済に大きな打撃となります。既に早場米産地の茨城県でも予備検査で基準値を大幅に下回るセシウムが検出され、全地域の本調査の結果を待たないと出荷できないため、早場米出荷が出おくれ、減収を余儀なくされるケースが栃木県などでも相次いでおります。本市では、部長名で県の要請に基づき、県の調査結果公表まで自粛要請を行いました。  今回の放射性物質調査は、8月3日に農水省が予備調査と本調査を17都県に実施を義務づけ、罰則規定もあります。消費者の安全、安心を確保するために検査は必要でありますけれども、9月20日の一斉公表に伴う平たん地域での刈りおくれにより生ずる品質低下などの損害、逆に山間地域の登熟前の刈り取りによる減収が懸念されます。減収等が生じた場合の対応のほか、サンプルの提供にかかる費用についてもどのような対応になるのか、市の対応状況も含めて伺います。  最後に、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針についてでありますけれども、被害者が今後賠償請求していく上で、認定した範囲が極めて狭く、米の風評被害を考えて指針をつくってもおりません。指針中に県名が盛り込まれ、お墨つきのある場合と比べ、不利な扱いを受ける可能性があります。指針から外された県、農業者は、賠償交渉の際、東電から指針に入っていないから、新たに損害を立証してほしいと詳細な損害データの提出を求められると思います。さらに、東電は指針で認められた範囲以外は賠償から除外するのではないかなどと危惧されております。公平な被害者救済を行うためにも、認定外の被害も救い、対象漏れがないように、風評被害の対象を広め、東電は早期全額払いを行うべきだと思いますが、市の中間指針に対する見解と対応について伺います。  以上であります。 ◎農林水産部長(菅原一司) 原子力発電所事故による農畜産物被害についての御質問にお答えいたしたいと思います。  初めに、牛肉の関係でありますけれども、御承知のとおり県外産の汚染された稲わらが流通し、一部で暫定許容値を超える稲わらを給与していた事実が判明いたしまして、風評被害によって山形県産牛肉の価格が東京市場でこれ今までと比較して3分の1に下落したという報道がありました。そこで、県では風評被害を抑えるため、いち早く出荷する牛肉の全頭検査を実施すると表明し、9月6日現在でこれまで1,833頭を検査し、すべて暫定規制値以下となっているということ、それから牛肉の価格も大分回復してきたということを伺っております。  それで、御質問のありました牛肉の検査費用についてでありますけども、民間の検査機関へ検査の委託費と、それから検体部分、肉ですけども、検体部分の農家からの買い取り費用を県で負担するということになっております。  それから、風評被害の損害請求でありますけれども、これについては現在山形県農協中央会で取りまとめを行っておりまして、7月末までの出荷分ということで6,340万円を請求したと伺っております。  それから次に、野菜、果樹等の県の放射性物質調査の状況と結果でありますけれども、さきの山中議員へのお答えと重複いたしますけども、9月2日現在で延べ91検体が調査され、このうち66検体では放射性物質は不検出となっている。また、残りの部分、セシウムが検出された場合でも暫定規制値を、1キログラム当たり500ベクレルでありますけども、この暫定規制値を大きく下回る調査結果となっております。そのうち庄内地域で生産された野菜類については、9品目で合計19回検査され、すべて不検出という状況でした。ちなみに、庄内地域の中でも鶴岡産のものも検査しておりまして、これまでメロンについて2回、それから枝豆、キュウリ、ジャガイモ、タマネギということで、今申し上げました5品目について6回調査して、当然でありますけども、すべてセシウムは不検出でありました。  次に、ブドウに関する検査でありますけども、県の調査では、これは内陸のほうですけども、ハウス物が7月21日に上山市と高畠町、7月27日に南陽市、それから露地物が8月16日に東根市、8月22日に朝日町、そしてきょう9月8日ですけども、上山市と高畠町のものを検査しております。きょうの部分を除きまして今までの部分については、やはりすべて規制値以下の値になっております。それから、本市産の、鶴岡市産のブドウについてでありますけども、これについては9月の16日までの計画には入っていない状況でありますけども、県からは今後の検査計画の中に組み入れていく予定であると伺っております。  それで、検査費用でありますけども、県で行っている検査費用については、やはり民間に委託した場合はその委託費用と、それからサンプルの買い上げ料については県で負担するということであります。  なお、果樹関係でありますけども、今本市の果樹関係で計画にのっているものが本日9月8日に西洋ナシ、それから9月12日にニホンナシが検査される予定になっています。先ほど申しましたけども、16日までの計画しかまだ発表になっていませんので、それ以降についてもさまざま総合支庁のほうで主要な産物を選定して検査するということになっていますので、果樹関係についても今後もう少し検査されるのかなと思っております。  それから、お話にありました加工品であるワインの検査でありますけども、これにつきましては月山ワインを含めました山形県ワイン組合が民間機関に委託して独自に検査を計画していると伺っております。今月中旬ごろ行うということで、内陸のほうではワインそのものを検査しますけども、月山ワインはそのころまだ製造がされていないということで、原料のヤマブドウについて数点検査すると伺っております。この検査費用については、県ワイン組合で負担して行うものと思っております。  それから、米の放射性物質検査でありますけども、国の方針出されて、県でも先般検査方法を示したわけでありますけども、その方法にのっとり、本市でも予備調査6カ所、これにつきましては検体は既に採取済みで、県では9日、あすですけども、あす発表する予定だということをお聞きしております。それから、本調査については昭和の合併前の市町村、いわゆる大字単位だろうと思いますけども、本調査では30カ所で検査すると。それから、県独自のブランド調査ということで、つや姫中心のブランド調査、これにつきましては本市では6カ所検査するということであります。それで、30カ所の本調査の結果を受けて安全確認がされた後、県では一斉に検査結果を発表して、出荷等の自粛を解除するということになっております。本市でも公表までの間本年産の米の出荷、販売、それから贈答等の自粛をお願いしているところであります。  それで、先ほど議員さんから御指摘がありましたとおり、平たん部ではライスセンター、あるいは自倉庫での保管容量の限界もありますので、公表がおくれますと刈りおくれによる品質低下が心配されます。それで、そうした心配がぎりぎりなくて済むという日で9月20日を設定したということを伺っておりますので、庄内地域では庄内各市、町、あるいは農協等と意見調整を行いまして、庄内開発協議会長の名前で榎本市長から県のほうへ、そうした刈りおくれの影響が出ないよう、9月20日の一斉公表の期日は厳守してほしいと県に要望してまいったところであります。  それから、逆に山間地域でのサンプルを提供する圃場では、9月20日の一斉公表に合わせなければならないということで、登熟前に刈り取りしなければならないということで減収になるということで、これについては農協系統組織としてサンプル提供者に一定程度の補てんをするということを伺っておりまして、その補てんにかかった費用については、聞いた話ですけども、まだはっきりわかりませんけども、東電のほうには請求していきたいというお話を伺っております。  それから、原子力の損害賠償紛争審査会の中間指針に対する市の見解と、あとそれからその対応のことでありますけども、今回この中間指針が出されたということでは、原発事故による損害に対して当面のどんな損害があったかという全体像が示されたと思っております。議員御指摘のとおり、中間指針に明記されていない個別の損害が賠償されないということはやはりあってはならないことであろうと思います。それで、中間指針で明記された損害についてはもちろんのことでありますけども、明記されなかった損害も含めて、多数の被害者への賠償が可能となるようこの指針も見直していただくということが必要だろうと思いますし、東京電力からはこの中間指針の趣旨に基づいて柔軟な対応と、それから迅速、公平かつ適正な賠償を行っていただかなければならないと考えております。市といたしましては、これまで市の重要事業要望、あるいは山形県市長会を通しての要望、それから先ほど申し上げました庄内開発協議会の要望を通じて、これまで検査体制の充実のほか、風評被害、あるいは汚染稲わら、堆肥の処分方法と費用の賠償等について国、県に対して要望をしてきたところであります。特に今回風評被害ということで御質問ありましたけども、米の放射性物質検査に関連いたしまして、セシウムが検出されなければ一番いいんですけども、万が一出荷制限の規制値以下であってもセシウムの数値が出たという場合には風評被害の発生が懸念、心配されますので、その際にはその損害について国等に要請をしていただきたいと、あるいは適切な対応をお願いしたいということで、先般の開発協議会の要望の中でも県にお願いしているところであります。  以上であります。 ◆27番(佐藤文一議員) ワインのブドウは、県のワイン組合が検査をするというようなことでしたので、やっぱり生食用と違いましてワインは多くの生産者から買い取って何千リットルというタンクにつぶしてしまうということで、後で問題が起きると大変ですので、できるだけ早い、本当は収穫前の検査をお願いしたいなと思っているところであります。  それから、米の本調査の刈り取りですけれども、きょう朝日地域で刈り取りが行われる予定だそうであります。何といっても被害者が検査費用を負担することのないように市のほうからもよろしくお願いしたいと思っております。  また、繰り返すようですけれども、審査会は今後事故の収束や避難区域の見直しなどを行う場合、最終的にも指針を見直すと言われておりますので、被害区域だけに焦点を当てるのではなく、区域を限定せず、風評被害など新たに被害が出た場合、賠償対象になるように市のほうからも県、国のほうに強く要望していただきたいと思います。被害者が泣かないような形での市の対応をよろしくお願いしたいと思います。  以上であります。   上 野 多一郎 議員質問 ○議長(川村正志議員) 28番上野多一郎議員。   (28番 上野多一郎議員 登壇) ◆28番(上野多一郎議員) さきに通告しております2項目について伺うものであります。  初めに、櫛引総合運動公園についてであります。この公園は、平成4年、べにばな国体開催のサッカー競技会場になったことや開会行事を行うことにより、旧櫛引町が整備場所を検討し、赤川河川敷敷地内を活用し、当時の建設省の認可を得、整備されたと記憶しております。陸上競技場、野球場、多目的広場、なべっこ広場などが施設整備されてきました。ナイター照明が設置されるなど、約二十数年にわたり地域のスポーツ振興、住民の健康維持などの活動拠点として、地域交流の場として活用されてきました。ことし5月下旬には、待望のグラウンドゴルフ場も完成し、連日愛好者が利用しているようであります。公園全体の維持管理は大変良好で、この秋には家族連れや仲間たちと楽しく芋煮会などで過ごすのではないかなと思います。このように大勢の皆さんが利用されているところであり、環境が大変よいところで皆さん楽しんでいただいておるようであります。  そこで、1点目として、このように多くの市民から利用されている運動公園はスポーツ施設が整備されております。各施設の利用状況について伺いたいと思います。  2点目として、スポーツ施設の中に多目的広場が整備されております。ナイターによる壮年ソフトボール大会の開催など、汗を流し、地域交流がなされてきました。しかし、この広場の照明が現在活用されていないようであります。現状と今後の維持管理について、またあわせて本市のナイター照明の設置状況と使用状況についても伺うものであります。  3点目として、野球場は照明施設も完備され、内野は土、外野は天然芝となっております。内外野の境であります芝の3ないし4メートル部分に長い間土砂などが風などで外野の芝の部分に入った影響と考えられますが、急に盛り上がった状況にあります。小中高生の練習や公式試合の開催、大学生などの合宿での使用と、年間多くの皆様に使用されております。急に芝の部分が盛り上がり、選手の皆さんも守りにくく、試合への影響も考えられますし、つまずき転倒し、けがをする可能性も考えられます。改良整備が必要と思いますけども、御見解を伺うものであります。  次に、2項目めといたしまして、本市建設計画主要事業について伺います。今回の質問は、平成21年12月に同様の質問をしております。本市建設計画の整備は、旧市町村が合併に当たり、財政規模、均等割、人口割などを考慮し、各市町村がそれぞれの地域ビジョンを描き、住民の声を反映させた事業であり、合併前の振興審議会で審議され、旧市町村議会で議決されたものであり、本市の均衡ある発展を図るために重要な計画と理解しているところであります。  そこで、1点目として、もうすぐ合併7年目に入りますが、建設計画の主要事業、特定事業、個別事業あるわけですけども、各地域の進捗状況について伺うものであります。  2点目として、7月に市政報告会を私3会場で開催しておりますけども、住民の声として合併前の建設計画についての質問が多く、私たちの地区の整備はいつごろ事業実施をするのやとの発言が聞かれます。この主要事業は、10カ年としておるわけですけども、残り4カ年となりますが、平成24年度からの年次計画を策定し、お示ししてもよいと思うが、当局の御見解を伺うものであります。  3点目として、新文化会館建設に向けた検討委員会を設置し、協議が進んでおります。市長は、建設財源として合併特例債を活用したいと発言しております。合併当初事業計画には入っていない事業であり、合併特例債の額の上限が決まっていますが、主要事業への影響はどのようになるのかお伺いいたします。  以上であります。   (議長退席・副議長着席) ◎教育次長(森博子) 櫛引総合運動公園について3点の御質問がありましたので、順次お答えします。  まず、1点目の櫛引総合運動公園の各施設の利用状況についてお答えいたします。櫛引総合運動公園は、平成4年のべにばな国体に合わせて平成元年から3年にかけて順次整備されてきたもので、陸上競技場や多目的広場、野球場などのスポーツ施設やイベント広場やなべっこ広場などのレクリエーション施設があり、サッカーを初め、ソフトボール、野球、グラウンドゴルフや芋煮、能の上演など、さまざまなスポーツやイベントで利用されております。平成22年度の各施設の利用状況を見ますと、野球場が7,816人、多目的広場が8,151人、陸上競技場が6,732人、その他なべっこ広場やイベント広場が6,298人で、全体では3万1,167人となっており、過去5年間の推移を見ますと3万人前後でほぼ横ばい状態となっております。  次に、2点目の多目的広場のナイター照明の現況と今後の維持管理について、またあわせて本市のナイター照明の設置状況、利用状況についてお答えいたします。多目的広場に設置されているナイター照明設備は、平成4年に約1億4,000万円をかけて4基設置したものです。河川管理上撤去可能なものということで、折り畳み移動式で照明灯昇降時に支柱部分が伸び縮みできるようになっております。この伸縮部分が経年劣化していることにより今年度から利用を禁止しているものであります。修繕について検討いたしましたが、建設当時の業者が既になくなってしまったこと、他の業者に依頼いたしましたが、部品等の調達ができないということから、修繕については不可能であると判断し、撤去もやむを得ないと考えております。また、全面改修ということにつきましては、現在と同等の施設のものとなりますと大変高額な費用を要することとなります。先ほど申し上げました施設の利用状況の中でも、多目的広場の夜間利用については利用日数が年間20日ほどで、利用人数については平成18年度が1,950人だったのに対しまして平成22年度は1,580人と、これについては年々減少しているところから、費用対効果を考えますと新たな照明設備の整備につきましては難しいのではないかと考えております。  次に、鶴岡市のナイター照明の設置状況及び利用状況についてお答えいたします。野球場とテニスコートは除いておりますが、ナイター設備が備わっている体育施設は、鶴岡地域では東部運動広場、大山運動広場、鶴岡第二中学校グラウンド、鶴岡第四中学校グラウンドがあり、藤島地域では藤島運動広場、櫛引地域では多目的広場、櫛引中学校グラウンド、朝日地域では朝日スポーツセンター運動場などがあります。また、体育施設としての管理とはなっておりませんが、羽黒地域には羽黒農村環境改善センターグラウンドがあります。ナイター施設の利用状況については、すべての施設で統計をとっている状況にはないため、平成22年度数値でしか把握できておりませんが、東部運動広場が4,784人、大山運動広場は1,435人、鶴岡第二中学校が1,959人、鶴岡第四中学校は1,395人、藤島運動広場は893人、櫛引総合運動公園の多目的広場が1,583人、櫛引中学校は1,669人、朝日スポーツセンター運動場は2,266人、羽黒農村環境改善センターグラウンドは1,312人となっております。  次に、3点目の野球場の芝生の整備についてお答えいたします。現在の櫛引総合運動公園内にある野球場は、平成3年に整備され、小真木原野球場や赤川河川緑地公園野球場とともに、小中学生の野球大会を初め、高校や大学、社会人野球など、さまざまな大会や合宿などで利用されております。外野の芝生と内野のグラウンドとの段差についてですが、これは長年の風雨によるグラウンドの土の流出や使用後のグラウンド整備の仕方によってだけ生じるものではなく、天然芝ということから根の成長により芝生部分がグラウンドよりも高くなっていくものであります。今後の整備につきましては、部分的な修繕が可能かどうかなど検討していきたいと考えております。いずれにいたしましても施設全体が新設以来長年経過しておりますし、安全管理はもちろんのこと、緊急性や他の施設とのバランスを考えながら計画的に施設整備を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎企画部長(秋野友樹) 新市建設計画の主要事業についてお答えを申し上げます。  議員御案内のとおり新市建設計画は、合併前の旧市町村の総合計画や主要な事業の実施計画等を尊重しながら、合併後の市政運営の円滑な推進を図るための基本的方針をまとめたものでございまして、このうち主要事業は旧6市町村により提案があった主な投資事業を整理したものでございます。この主要事業を取りまとめる上で、本市が一体となって産業の発展や地域福祉の維持、向上、安全、安心な地域づくりを進めるために必要な投資事業を特定事業と位置づけ、また合併後も継続して取り組むべき旧市町村個別の投資事業を個別事業と位置づけたところであります。その総数は152事業に上り、特定事業は22事業、個別事業は130事業となったものでございます。  現時点における進捗状況を申し上げますと、完了した事業は58事業、今年度新たに着手する事業を含めた実施中の事業が36事業、未実施の事業が58事業でございまして、事業着手率は61.8%となっております。これら主要事業につきましては、各地域の重要な生活道路網の整備を初め、本市健康福祉の拠点でございます総合保健福祉センターにこ・ふる、救急防災の拠点であります消防本部本署庁舎の建設、さらに児童生徒が安全、安心、快適に学校生活を送るための学校施設の改築や耐震改修などを実施するとともに、地域の特色や資源を生かした事業といたしまして、藤沢周平記念館の整備、藤島城址前歴史公園の整備、丸岡城址史跡公園の整備などを実施してまいったところでございます。  これらの事業費は、平成17年度から平成22年度の決算ベースの合計で310億6,000万円ほどになっており、その財源のうち合併特例債は合併特例基金を除いて143億8,000万円ほど充当されております。このうち特定事業と位置づけた事業につきましては、22事業中7事業が完了、同じく6事業が実施中、未実施が9事業で、事業着手率が59.1%であり、事業費合計は114億9,000万円であります。個別事業につきましては、130事業中51事業が完了、実施中が30事業、未実施が49事業であり、事業着手率が62.3%で、事業費合計195億7,000万円といった状況にございます。さらに、個別事業のうちで旧市町村ごとの事業数ベースの着手率と平成22年度決算までの事業費の累計を申し上げますと、概算ではございますが、鶴岡地域が81.8%、113億2,000万円、藤島地域が50%、8億7,000万円、羽黒地域が64.7%、14億3,000万円、櫛引地域が34.2%、24億8,000万円、朝日地域が84.2%、10億3,000万円、温海地域が84.2%、24億4,000万円という状況になっております。  次に、平成24年度からの主要事業の年次計画を示してはという御質問でございますが、市が実施する施策や事業に関しましては、新市建設計画を踏まえて策定をいたしました鶴岡市総合計画に基づきまして、平成21年度から向こう3年間の実施計画を毎年度策定しているところでございます。主要な施策につきましては、この実施計画の中で明らかにし、個々の具体的な事業につきましては、実施計画を踏まえ、毎年度の予算編成、予算審議を経て予算措置をすることを通じて実施事業を確定しておるところでございます。未実施の建設計画主要事業を含め、合併特例債を活用した事業の実施に当たりましては、市が実施すべき全体の施策や事業の中で当面の財政事情や国の地方財政に対する政策の動向などを注視し、費用対効果や事業規模、実施時期なども含めまして、プライオリティーを精査した上で実施計画の策定や予算措置といった形で実施する事業を明らかにしてまいりたいと考えております。  次に、建設計画策定時点では計画になかった新しい事業に合併特例債を充当することの影響についてのお尋ねでございます。建設計画の策定に当たりましては、この計画に基づいて行う事業に係る標準的な全体の事業費を標準全体事業費といたしまして、国が設定をいたしました計算式によってその額を算出をしておるところでございます。本市の場合485億円でありまして、これに対し合併特例債の充当率95%を乗じた額といたしまして460億8,000万円が本市の合併特例期間中の合併特例債の起債上限額となっております。建設計画の財政計画では、合併後の新たな投資事業や必要な事業費の変化に対応できるように、また合併後の元利償還金の財政負担が過度にならないように、合併特例債については起債上限額を下回る350億円程度を見込んで計画をしておるところでございます。こうしたことから、上限額の関係で新しい事業への充当による既存の主要事業が特例債を充てられなくなるといったような影響はないものと考えておるところでございます。  なお、これら主要事業に充当できる合併特例債のほかに別枠で地域振興のための合併特例基金の造成に合併特例債の充当が認められておりまして、建設計画の財政計画上基金の上限であります40億円、財源といたしまして特例債が38億円でございますが、平成20年度には計画どおりの額で基金を造成をいたしたところでございますので、御理解を賜りますようにお願い申し上げます。 ◆28番(上野多一郎議員) それでは、再質問をさせていただきます。  初めに、総合運動公園について伺うものでありますけども、櫛引庁舎ではスポーツ施設の改修、整備について、スポーツの振興を図るため、市民ニーズや利用実態を踏まえた施設の適正な管理運営及び整備を進め、だれでも安全に安心して利用できる施設の環境を整えるとともに、老朽化が進行している既存施設の改修や機能強化を年次的に計画的に整備を図りますとしておりますし、市のスポーツ審議会でも市民スポーツの振興や充実したスポーツ施設の運営などを協議されておりますけども、多目的広場の照明については、先ほど答弁では修繕は業者がなくなったということで不可能という、その部分に関しては理解できるわけですけども、なかなかナイター照明というのは、本市を全体的に見ましても、先ほど22番議員に対しての中学校の照明の答弁がありましたけども、スポーツをする照明、明るさと言えばいいかな、その部分に欠けていて、中学校の部活後の後片づけに対応できるぐらいの照明という答弁とお聞きしましたけども、実際会社勤めとか、日中なかなかうちにいないという方々がおるわけですけども、先ほど申し上げましたけども、私も夜の壮年ソフトに参加しながら地域の交流を深めてきた大変有意義な大会だったと思っております。このようになかなか照明が暗いということで、先ほども申し上げましたけども、競技内容が限られるということでありますし、櫛引総合運動公園の多目的広場の部分はかなり照明も明るく、いろんな競技ができると私は考えております。新規に建設するにはかなり不可能な答弁のようでありますけども、結論を出すのはちょっと早過ぎるのではないかと私は感じておりますけども、夜地域の皆さんと一緒になって楽しんで汗をかいて交流して、他の地区ともいろんな形で交流できる場になってほしいなと考えておりますけども、再度答弁をいただければありがたいなと思っております。まず、この部分で答弁お願いします。 ◎教育次長(森博子) それでは、修繕が難しいということについては御理解いただけたということでしたけれども、新しく設置することには、先ほど申し上げましたとおり、費用対効果の関係とか、河川敷に設置するという、構築物としての制限とかいろいろあるものですから、どうしても高額なものとなるということで難しいと考えております。  それで、施設の整備ということでは、このようにすぐ対応できるという状況ではないわけでございますけれども、長年開催されてきた地域のスポーツ振興という観点からすれば、例えばナイター設備を利用してのソフトボール大会ということであれば、温海地域の例ですと野球場でナイター照明を利用しながら地域のソフトボール大会を開催していると伺っております。幸いにも櫛引地域には多目的広場のすぐそばにナイター設備の整った野球場がありますし、また周辺の体育施設の中でもナイター設備を有しているところもありますので、それらの施設を有効に活用していただければ地域スポーツの振興とより充実した施設運営につながるのではないかと考えておりますので、おわかりいただきたいと思います。 ◆28番(上野多一郎議員) 答弁の内容は、よく理解しましたけれども、やっぱり市民の方々もナイター設備が廃止と言えばいいか、撤去するという情報は入っているようでありまして、今までやってきた部分があるということで、残念でならないと思っておるようでありますし、彼らの気持ちも御理解いただきながら、これからのナイター照明整備に関してはその辺を考慮に入れながら考えていただきたいと思っております。  それでは、次の質問に入りますけども、本市の建設計画についてでありますけども、具体的に質問させていただきますけども、櫛引地域の庄内南工業団地敷地内の中央を南北に走っている庄南5号線は、幅員も狭く、車がすれ違いもできない道路であり、工業団地管理組合からも改良についての要望も出ているとお聞きしております。この下山添道外地内から丸岡鳥飼地内の路線の拡幅改良工事はどのように考えているのか。  2点目として、やはり櫛引地内の農道改良整備について、合併支援農道、かなりの路線あるわけですけども、一般農道の整備は進捗状況も低く、余り進んでいないようであります。合併支援農道の今後の改良計画についてお伺いいたします。  以上です。 ◎建設部長(小林貢) 具体的な路線を挙げての御質問ですので、私のほうからお答えをいたします。  この庄内南工業団地内を通る市道庄南5号線につきましては、南側約140メートル完成しております。ただ、北側約360メートルの区間につきましては、幅員が3メートル弱ということで、車が1台やっと通れるといった状況で、新市建設計画の個別事業ということでも位置づけがされてございます。特にこの庄南1号線と庄南2号線を結ぶ約280メートルの区間につきましては、工業団地利用者の利便性を向上をさせるということで整備が必要な区間という認識ではございました。ただ、この幅員を伴うということで、土地所有者の協力がなければ事業化ができないと、そういった状況でございます。お話ありましたように、先般櫛引工業団地振興会から地権者の意向も踏まえた整備の促進ということで御要望をいただいております。こうしたことから、庄南5号線の中でも工業団地内のこの要望箇所につきましては、優先的に整備すべき区間ということで、今後櫛引地域の道路整備計画に位置づけを行いまして、その整備時期について検討させていただきたいと思っております。 ◎農林水産部長(菅原一司) それから、私のほうから農道のことでありますけども、合併の際の建設計画では複数の合併市町村の受益となる合併支援農道整備事業ということで7,314メートル、それから集落間を結ぶ基幹的な農道ということで一般農道整備事業として延長4,548メートルの舗装整備事業が新市の建設計画ということで櫛引庁舎の個別事業に組み入れられております。  それで、農道整備事業でありますけども、国の補助事業については国の補助事業採択見直しもかかっておりまして、事業そのものの縮小があって、採択が大変厳しくなっている状況であります。その中で、平成17年度からこれまで鶴岡市及び土地改良区、土地改良区に農道の維持管理を委託して、その委託管理の中で舗装整備をやっているわけでありますけども、その中で整備した結果、合併支援農道がこれまで580メーター、7.9%、一般農道の整備延長が939.7メーターで20.7%となっております。今後もこの土地改良事業、あるいは市では補助事業を活用しながら整備をしていきたいと、進めてまいりたいと考えております。  なお、土地改良区に整備管理委託しているわけでありますけども、この中で毎年櫛引地域では合併以後年間700メーターから1,200メーターの結構な延長を整備しているわけでありますけども、改良区の優先順位と地域の優先順位、こういう結果を見ますと少しちょっと合致していないのかなということもありますので、そのあたり改良区等とちょっとお話を伺いながらもう少し進めていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◆28番(上野多一郎議員) 時間になってやめようと思ったんですけども、今農道の件ですけども、この合併支援農道というのは合併前各地区、今櫛引地域では21地区あるわけですけども、その地区に聞き取りをしながら路線を決めてくださいということで決めた農道であります。だから、合併後に向けた整備が進むものと各地域では考えておりますので、その辺頭の中に入れていただきたいなと思います。  以上で終わります。 ○副議長(渋谷耕一議員) ここで暫時休憩といたします。   (午後 2時58分 休 憩)                     (午後 3時15分 再 開)   (副議長退席・議長着席) ○議長(川村正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。   今 野 良 和 議員質問 ○議長(川村正志議員) 16番今野良和議員。   (16番 今野良和議員 登壇) ◆16番(今野良和議員) 通告によりまして、私からは鶴岡駅前の再開発事業についてお尋ねをいたしたいと思います。  初めに、駅前地域の活性化と将来ビジョンについて伺います。旧鶴岡市駅前再開発事業は、昭和50年代に計画をされまして、民間施工の末広ビル、パークビル、これが昭和60年に、また市施行のマリカ東西館や駅前広場などが昭和62年に完成して、その後商業機能やホテル、業務機能など整備されまして、庄内でも最も魅力のある場所の一つとして鶴岡駅前周辺は大変なにぎわいでありました。しかし、平成17年にジャスコが撤退し、そしてマリカ東館の商業施設も平成19年に完全閉鎖。以来その当時のにぎわいを取り戻せない状況が続いております。ジャスコ撤退から6年が経過し、そろそろ駅前地区の再活性化対策を示していくべきじゃないかと考えます。改めて駅前の特性は何か、駅前の特性を生かした土地利用や施設計画はどうあるべきか、駅前地域の活性化対策にどのように取り組んでいくのか、そのグランドデザイン、将来ビジョンについて当局の見解を伺います。  次に、マリカ東館の現状と課題についてであります。この駅前再開発事業によりまして整備された既存の施設機能を最大限に活用し、いかに駅前地区を健全に維持発展をさせていくか、市の重要な課題の一つであります。その中心施設でありますマリカ東館については、先ほど申し上げましたように平成19年の7月で商業ビルとしての営業を終了。以来丸4年以上1階正面の入り口シャッターはおりっ放しの状況が続いています。遠方から鶴岡市を訪れる観光客のイメージは、相当の悪いものがあると思うわけであります。この1階部分は、民間所有のフロアでありますが、当時一緒に再開発に取り組んできた市として、もっと真剣にその活用策に取り組むべきであります。マリカ東館の現状と今後活用策の実現に向けての課題について伺います。  また、現在空きスペースになったままになっている民間所有の1階部分1,700平方メートル、約510坪及び2階1,000平方メートル、約300坪の有効活用について、私なりの考え方を申し上げます。市は、新文化会館建設に当たり、隣接する産業会館の移転について、市商工会議所に移転の申し入れの話し合いを始めたと聞いております。この際どこに産業会館機能、商工会議所の事務所を移転するのか、大変関心のあるとこでございます。私は、この際商工会議所の事務所をマリカ1階、2階フロアに入居してもらうことはできないかどうかということを提案したいと思います。このビル全体の活用が実現すれば、相当のにぎわいが期待できると思われます。ぜひ検討、実現していただくことを期待します。当局の見解を伺います。  最後に、旧ジャスコ跡地約3,000平方メートルについて、これまでも多くの議員から質問がありましたし、私も平成20年の3月議会においてお尋ねをいたしております。答弁によりますと、当面気軽に憩える小公園として活用をしていきたいと。そして、具体的な整備イメージや施設内容を検討していくとして答弁をいたしておりますが、現在もその考え方に変わりがないのかどうか、これを確認させていただきます。そして、答弁のとおり現在の検討の状況と今後の整備をどのように進めていくのかお尋ねをいたします。  答弁によりまして再質問を行います。 ◎建設部長(小林貢) 鶴岡駅前の活性化対策と、それから将来ビジョンについてお答えをいたします。  この鶴岡駅前地区につきましては、庄内空港とか高速道路のインターチェンジとともに単なる交通結節点にはとどまらず、鶴岡の来訪者を迎えるまちの玄関口の一つということで、中心市街地や観光施設などへつなげる重要な地区であると、このように認識をいたしております。また、鶴岡駅前は中央、東、西の各工業団地など、市内主要工業団地やメタボロームキャンパスが背後に立地をしておりまして、ビジネス客とか観光客の需要も大変高いと認識しております。平成20年7月に国から認定を受けました中心市街地活性化基本計画の中で、鶴岡駅前地区につきましては商業機能にかわる新たな都市機能ということで、工業団地立地企業とか市内の企業の活動をサポートする機能、あるいは事務所機能を整備すると、このように位置づけられてございます。マリカ東館3階には、庄内産業振興センターを移転、拡充したところでございます。この庄内産業振興センターの事業活動により、多種多様なビジネスチャンスが生まれ、そこから事務所の需要が喚起をされ、事務所の設置が引き金になって、鶴岡駅前地区の活動人口拡大の要因をつくり、経済活力の向上を図って、さらに鶴岡駅前地域の活性化を進めると、こういった方向、将来ビジョンを掲げてまいったところでございます。この将来ビジョンにつきましては、今後とも継続して市としては掲げてまいりたいと、このように考えております。  次に、マリカ東館の現状と課題についてでございますけども、マリカ東館1階から3階の旧店舗部分につきましては、市が53%、民間が47%を共有する権利関係となってございます。先ほど申し上げました中心市街地活性化基本計画に基づき、平成21年7月に3階部分に庄内産業振興センターと子育て広場を整備、拡充いたしたところでございまして、平成23年1月には2階の約半分に教育相談センターと青少年育成センターを移転しているところでございます。市といたしましては、その共有持ち分に応じた公共的な活用策をこれまで具体化してまいったところでございます。庄内産業振興センターは、市内工業団地の立地企業や市内企業を対象として、ウエブ活用ビジネス講座などの各種講座とか技術改善発表会など、こういったセミナーを開催するなど、企業の人材育成や企業間交流などの拠点施設として、また子育て広場まんまルームは、親子の交流とか育児に関する情報提供、相談の場ということで活用をされてございます。また、昨年度より庄内産業振興センターの施設内に電車、バスなど、待ち時間を有効活用する場ということで、高校生向けの自習施設を設置しております。ことしも多くの高校生が利用をしてございます。  一方、民間所有者がその共有持ち分に応じて使用する1階と2階の半分のフロアにつきましては、これも中心市街地活性化基本計画に位置づけた機能である事務所機能とか産業支援機能の整備を目指しまして、これまで企業オフィスの誘致活動に取り組んでまいったところでございます。この誘致活動の中では、民間事業者から床利用についての御提案もちょうだいをしております。権利関係等を勘案しながらではございますけども、これら御提案いただいた計画につきましても検討させていただいているところでございます。  しかしながら、商業施設として整備をされた建物ということでございますので、各フロアともオープンフロアで、面積が1階で約500坪、2階で約300坪と広く、入居企業のニーズに合った事務所と、そういった活用をするためには間仕切りが必要になります。その経費の捻出ということが民間所有者における課題になってございます。入居企業の引き合いそのものは、若干減っていることも事実ではございますけども、今後も粘り強く事務所等の誘致に向けまして取り組みを行ってまいりたいと考えておりますので、議員の皆様の御理解と御協力を改めてお願いを申し上げます。  最後になりますけども、旧ジャスコ跡地の活用の検討状況と今後の整備方針ということでございますけども、これまでの議会でも申し上げてまいりましたけども、ジャスコ跡地につきましては当面の間、地元町内会、鶴岡駅前商店街振興組合、これら初めとする市民、駅利用者、観光客が利用できる公的スペース、広場ということで活用する方針でございます。これまで氷の彫刻とキャンドルで演出する鶴岡駅前通り冬まつりのイベント会場とか天神祭の開催に合わせ、軽トラックで農水産物などを販売する産直市場として利用するなど、鶴岡駅前周辺ににぎわいを取り戻すために住民の手によるさまざまなイベントで活用をされてございます。特にことし3年目となります鶴岡駅前通り冬まつりにつきましては、駅前商店街、日吉町商店街、地元町内会組織が実行委員会をつくりまして開催をしていただいているもので、祭り当日は家族連れが数多く訪れるなど、徐々に定着をしているイベントになってございます。回数を重ね、定着しつつあるイベントもございます。ただ、この利用方法は暫定的で、にぎわい創出の効果ということでも一時的であると。こういったことから、市が主導して本格的かつ具体的な利用方針を提案すべきと、こういった声も少なからずあるということにつきましては十分認識をいたしております。  そこで、今後でございますけども、駅前商店街や駅前地区の活性化につながる土地利用につきまして、民間主導での活用を基本といたしまして、今後さらに検討を深めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎商工観光部長(石塚治人) 私からは、民間所有のマリカ東館、これの1、2階の有効活用によります駅前活性化といったような観点からの御質問でございました。これに関係しまして、文化会館改築に伴う産業会館の移転に係る御質問についてお答えをいたします。  一昨日の総括質問における市長答弁にありましたように、過日鶴岡商工会議所に対しまして文化会館改築に伴って産業会館の敷地となっております市有地を、これを返還いただくようお願いをいたしたところでございます。その際、産業会館の改築に当たっては可能な対応をいたす旨申し上げますとともに、移転先として検討いただくことが可能な近隣の市有地としまして、旧消防本部及び旧休日夜間診療所の跡地を提示させていただいたところでございます。市としましては、市有地を返していただく上では利用可能な市有地があれば御検討いただくというのが一義的なことと考えますし、7月の商工会議所の常任委員会におきまして、商工会議所のほうで移転を前提に市と協議に入るといったことが了承されました際には、現在地に近い市役所周辺が望ましいといったような御意見が多くあったとお聞きしましたことから、周辺部で現在の敷地と同程度の面積があるこの土地を提示させていただいたものでございます。  議員からの駅前活性化を図るためにというお考えのもとに商工会議所のマリカへの移転を考えてはどうかといった御提言でございましたので、その趣旨を商工会議所に伝えさせていただきたいと存じます。駅前の活性化は、行政、経済界共通の課題でもありますので、今後ともマリカ東館の有効活用も含めて取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、引き続き御指導を賜りますようお願い申し上げます。  以上でございます。 ◆16番(今野良和議員) それでは、若干再質問させていただきます。  まず、小林部長、最近駅の周辺、歩いたことありますか。ちょっと答えてください。 ◎建設部長(小林貢) 用事があれば駅行きますし、車で通ったりしますので、駅周辺の状況ということでは十分認識しているつもりでございます。 ◆16番(今野良和議員) 私は、きのう、この質問をするということもありまして、藤島の駅から鶴岡の駅まで電車で、2時15分の鼠ヶ関行きの電車に乗りまして、8分余りたつと鶴岡駅に到着するんです。ずっと駅周辺を歩いてみて、目的を持って見たことはなかったもんですから、どういう状況なのかなと、こういうふうにして歩いてみたんです。1つ気づいたことは、駅を出るとすぐ左手にマリカ東館の前にマリカ広場ありますが、大変傷んできていると、何かそういうイメージを受けました。そこに3つ何か案内板があったんですけども、1つは庄内地域の地図、それから2つ目に鶴岡市の地図、それからもう一つが鶴岡再開発事業の地図と、図面と、3つあった。それぞれもう今では通用しない合併前のそういうものなんです。ジャスコももう撤退してありませんし、そのものが3つそのまま掛けてありました。これは、やっぱり直すべきです。早急に別の形で鶴岡市をアピールする、そういうものに変えたほうがいいと私は思いました。  それから、ずっと歩いてみて、ジャスコの跡地もずっと歩いてみたのですけれども、意外と狭いというか、半端な土地、形もそうですけれども、ここにどういう機能を持ってくるかということは非常に時代的にも難しいかなと。当面小公園として、地域の皆さんとか、あるいは観光客の皆さんが憩えるような、そういう小公園をつくっていきたいと、今までそういう答弁してきたわけであります。現状は、御案内のように、荒れたとは申し上げませんけれども、砂利の奥のほうに行けば少し草が生えて、荒れた状況も見受けられると、こういう状況です。鶴岡駅は、毎日2,000人、2,500人の人たちがおりたり乗ったりする場所でありますので、ああいうイメージというのはやっぱり鶴岡全体のイメージからすると非常によろしくないとして改めて私は感じたところでございます。  民間主導でジャスコの跡地についてはこれから検討していきたいと部長答弁いたしますけども、この問題を取り上げたのは小林部長で3人目です。当時伊藤部長、それからだれだっけ……   (「志田部長」と呼ぶ者あり) ◆16番(今野良和議員) 志田部長、そして小林部長と、3人目。だんだんいい答えが出てくるのかなと、こういうふうに期待したんですけども、期待した答えが出なかったなとして今少しがっかりしているところであります。ジャスコ跡地の土地利用については、もう少しスピード上げて検討していく必要があるんじゃないかなと思うんですが、その辺については具体的にどういうところでどのような検討をしてきたのか、そしてこれからどういうふうに検討していくのか、少し具体的に示していただければと思います。 ◎建設部長(小林貢) 駅前のマリカ広場のとこの3つの地図というお話ですけども、ちょっとどこ所管の地図か私も今すぐわかりませんけども、確認をしまして、再開発に関する地図は基本的に私の担当だと思いますけども、確認をしまして、しかるべき対応をとるようにしていきたいと思っています。  それから、ジャスコ跡地でございますけども、このことにつきましては先ほど申し上げましたように、中活の基本計画で駅前地区の目指すべき方向ということで、さまざまなこういった産業活動、企業の活動の高度化をサポートする、あるいはそういった業務機能を集積をしていく、そういったことを駅前地区の一つの将来方向ということで掲げてございます。そういった方法でのマリカの活用ということも、基本的にはそういう方向で進めているということでございますので、このジャスコ跡地につきましても基本的にはそういった方向で、民間活用によるそういった機能の集積すべき土地と考えるべきと思っております。ただ、これもこういった経済情勢の中でのことになりますので、直ちにとなかなかならないところもございますし、現に地元の商店街でもいろんな活用をしていただいておりますので、そこはそこで現実的にお使いをいただきながら、方向としてはそういう方向で、市としてもさまざまな情報の収集とか、勉強してまいりたい、誘致を図ってまいりたいと考えております。具体的には、担当都市計画課になってございますので、いろんな金融機関とかコンサルティング、そういったとこらの情報収集とか今努めているところでございます。基本的な考え方は以上でございます。 ◆16番(今野良和議員) 部長、今までの答弁ではいわゆる小公園として活用していきたいと答弁してきたわけです。今部長の答弁は、小公園でなくていわゆる民間の力をかりて有効な活用をしていきたいと、こういうことですが、民間が活用するまであの状態を続けていくわけですか。小公園というのは、そのときの苦し紛れの答弁ではないでしょうけども、そういう考え方というのは今はないわけですか。 ◎建設部長(小林貢) 小公園というイメージといいますか、ある意味で都市計画決定した公園ということで開設するということでこれまで御説明してきたのでは基本的にないと私は理解をしており、ある程度小公園的なそういった管理と申しますか、そういった使われ方といいますか、そういった維持管理をしていくと、そういった意味での御説明だったと思いますし、そのことにつきましては当面そういった進め方といいますか、現実的にそういった土地の利用を進めていきたいと思っています。 ◆16番(今野良和議員) ちょっと今までの答弁と認識が私は違います。時間がありませんので、後でまたこの問題はやりますけども、いずれにしてもこれから何年もあの状況を続けていくということは部長だって好ましくないと当然思っているわけでしょうから、できるだけ早く有効な活用策を真剣に考えていただきたいということです。  それから、これまでの答弁では、ジャスコ跡地を活用するに当たってまず優先的にマリカ東館の1階、2階のフロアを解決したいと、こういうふうに議会で答弁をしております。申し上げておりますように民間所有ですので、市だけの考え方では当然いかないということは私も十二分にわかりますが、それじゃ民間の誘致に任せるというわけにもいかないわけであります、共同所有のビルですから。そういう意味からいくと、いわゆるさっき申し上げましたように、まず市が当面移ってくる施設や機能があるとすればそこに入っていただくという考え方を持っていいんじゃないかと私は思うんです。幸いにしてというか、商工会議所も移ってもいいということですので、ぜひひとつ駅前に拠点を構えていただいて、商工会議所の会員の皆さんから大いに駅前をどうしていくのかということを一緒に考えていけるそういうきっかけ、チャンスじゃないかと私は思うんですけども、そのことについての建設部長の考え方はどうですか、マリカ東館を管理する立場から。 ◎建設部長(小林貢) 民間所有ということで、権利者何名か、1法人に権利者5名ということになってございますので、皆さんの総意でないとなかなか有効に使っていけないというとこございますので、権利関係というのが1つこれからここを使っていく上で課題になるなとは思っております。あいているから、何でも入ってもらうというわけにはなかなか、この場所市も当然かかわってきた事業でございますし、駅前の一定の方向でとは思っています。  商工会議所に関しましては、商工会議所の一つのお考えあろうかと思っておりますので、そこを尊重すべきと思っております。 ◆16番(今野良和議員) 時間になりましたので、質問やめますけども、いずれにしても駅前の活性化というのはこれから鶴岡市の重要な課題の一つだと思います。最近の施設の整備なんかは、市役所を中心とした、この辺一帯を中心にしていろんな新しい施設ができてまいりまして、非常にコンパクトないい市街地ができておりますけれども、一方鶴岡駅前の状況は先ほど来申し上げている状況でありますので、ぜひひとつ駅前地域にも目をしっかり向けて、ひとつマリカ東館の1階、2階部分の活用対策を早急に市に真剣に取り組んでいただいて、駅前のさらなる活性化対策に取り組んでいただきたいということを要望して、終わります。ありがとうございました。   齋 藤   久 議員質問 ○議長(川村正志議員) 15番齋藤 久議員。   (15番 齋藤 久議員 登壇) ◆15番(齋藤久議員) 通告に従い、最上川水系の藤島川、京田川、黒瀬川、3河川の治水対策について一般質問を行います。  この3河川流域は、庄内東縁部に位置する出羽丘陵部と、この山地と日本海の間に形成された海抜高度の低い平地部で構成されており、河川勾配も緩く、流れも緩やかな河川であります。しかし、流れが緩やかなために過去にも豪雨が続けば必ずと言っていいほどこの河川ははんらんを起こし、流域住民を悩まし続けました。昭和43年代ころまでのこの流域の災害の歴史は、水害との戦いに明け暮れたと言っても過言ではありませんでした。水害が起きるたびに河川改修の必要性が説かれ、洪水を早く下流に流すことを目的に蛇行した河道を直線化し、現在ではその工事や家屋の移転も進み、安心して暮らせるようになりました。  しかし、自然の猛威はとどまることを知りません。あの衝撃的な3.11大震災の傷もいえぬ間に、今月4日、紀伊半島を通過した台風12号は土砂災害や河川のはんらんを起こし、また多くの犠牲者が出てしまいました。想定外に泣いた災害列島には、想像を超える雨も降ります。いま一度防災の備えを点検しなければなりません。  本市でもゲリラ豪雨とはいえ、ことしに入ってからだけで6月23、24日、6月30、7月1日、そして8月17、18日と記録的な大雨で、この3河川流域ではそのたびにところどころで冠水、浸水の被害が出ました。頻発するゲリラ豪雨にも対応できる流下能力の確保が大きな課題として考えられます。  最初に、この3河川の整備、管理責任を有する県で取り組む治水対策はどうなっているか。最上川河口部で合流する京田川引堤事業、京田橋から宇津野沢川までの600メートルの水害対策河川整備事業などの進捗状況、老朽化した樋門など工作物の改修計画、また河道の掘削、河道内の樹木の伐採はどうなっているか。また、京田川と藤島川に挟まれた長沼地区は、高水位になれば樋門は閉じられ、上流域から流入する洪水の吐き出し口がありません。どのように考えているか伺います。  次に、流域と一体となった治水対策のあり方について伺います。最初に県の管理責任について伺いましたが、自然現象には際限がないため、河川改修事業等のハード対策のみの対応にも限界があることも十分理解できます。今後の治水対策の一つのイメージは、流域全体で治水対策を分担して、河川への流出を極力おくらせることによって洪水のピークの流量を軽減し、治水安全度の確保を図ることが重要であると考えられます。森林や水田の保水能力を高めることや一時河川水をためる貯水池の確保、雨水の地下浸透や各家庭で取り組む雨水排水対策等、流域全体で川を治める必要があります。  そこで、流域で取り組んでいる治水対策として沿線の流域住民から協力していただいている河川の除草作業がありますが、実態はどうなっているか。流域住民が行う流水を妨げる雑草木の刈り取りについて伺います。  長沼地区の内水処理対策について先ほど伺いましたが、長沼地区には雨水排水路の整備計画がありません。また、地元町内会では行政の対応を待ち切れずにみずから排水ポンプを購入して大雨の非常時に対応しております。同地区に市、企業、地域が連携した排水ポンプの設置はできないか。  また、洪水ハザードマップなどの活用による助け合いの仕組みづくりも流域全体で考えなければならない課題であります。流域と一体となった治水対策について伺います。 ◎建設部長(小林貢) それでは、藤島川、京田川、黒瀬川の治水対策について、具体的な課題を挙げての御質問でございますので、順次お答えをいたします。  初めに、3河川の河川整備の目標と進捗状況についてでございますけども、京田川はその源を月山山ろくに発し、北西に流れて平野部に出て、宇津野沢川、さらには今野川、黒瀬川、藤島川が合流して、酒田市坂野辺新田地内で最上川に合流する流路延長約37.3キロメートルの1級河川であります。  京田川の河川改修事業は、一たび大雨が降ればはんらんし、流域に甚大な被害をもたらしてきた災害の克服を願い、国土の保全と水害から住民の生命、財産を守ることを目的として、県において昭和27年度に着手しております。その後庄内圏域の戦後最大級の洪水が昭和46年7月の台風13号により発生をし、被害戸数1,904戸、一般資産被害総額が6億3,177万円という甚大な被害をもたらしたため、県では京田川の河川改修計画の全面的な見直しを行い、同じ規模の洪水に対応できる治水対策を推進して、京田川、国道7号広田橋から国道345号京田橋間と藤島川、京田川合流から保合橋間、ここにつきまして平成17年度に完成をしております。  黒瀬川は、現在事業実施中ということで、全体延長が藤島川合流点から六十里越橋、この間4,830メートルで、事業期間は昭和63年から平成28年までを予定をしており、22年度末の進捗状況といたしましては77%となっております。  このような整備状況となっておりますけども、本年6月23日から24日と6月30日から7月1日の梅雨前線による大雨で京田川、藤島川、黒瀬川が増水をし、はんらん危険水域を越え、消防団が待機する事態となりました。特に藤島地域の長沼地区では、河川水位の上昇に伴い、京田川沿いでは農業用の排水樋門2カ所を閉じて内水の排水ができなくなり、田が浸水したため、ポンプで排水作業を行っており、また集落の沿線にある藤島川でも5カ所すべてのゲートを閉じたため内水の排水ができなくなり、宅地の浸水を防ぐため消防ポンプ車で3カ所排水作業を行ったところでございます。さらに、京田川の京田橋上流にある三和では、堤防が低く、土のう積みを行い、越水に備えたところで、このような大雨が降ると避難判断水位やはんらん危険水位に達する河川に隣接をしている地元の皆様には大変な不安をおかけをしていると、このように認識をしております。藤島川、京田川とも整備済み区間の直線部における河川状況につきましては、おおむね良好と考えておりますが、曲がり部分等土砂堆積箇所には草、木が繁茂しておりまして、支障木となっているところも多く見受けられます。  また、上流部の改修未着手区間で護岸が未整備の箇所につきましては、自然護岸のままであり、当然のことながら草、木が両岸に密生し、水の流れを阻害していると、こういった状況でございます。さらに、場所によりましては土砂堆積により川幅が狭められたり、中州を形成している箇所も見受けられます。こうした状況にあるため、断面不足になり、たびたび増水があると考えられます。支障木の伐採、河床に堆積した土砂のしゅんせつが必要であると認識をいたしております。  京田川につきましては、平成17年に三和の京田橋まで完成しておりますが、たびたびの増水のため、京田橋上流から宇津野沢川合流点まで600メートル区間を下流と同じ毎秒260トンとして今年度から事業着手して、平成27年度までの事業予定となっております。  また、最上川との合流点から上流の国土交通省管理区間で引堤事業が実施をされております。この事業は、現況毎秒550立方を毎秒800立方を流れることを目的としたもので、平成24年度に完成する予定となっております。現在出羽大橋付近が工事中で、この区間の工事が完了すれば上流の流れはよくなると考えられてございます。  以上が3河川の治水対策の状況でございますが、8月17日から18日にかけての豪雨災害もありましたことから、河川管理者である県には8月31日に要望書を提出し、引き続き実情をお伝えしながら河川改修の促進としゅんせつを強く要望してまいったところでございます。  次に、河川の流域住民から協力していただいている河川の除草作業の実態ということでございますけども、庄内総合支庁では自発的に行っていただいている地域住民の県管理河川の草刈り作業に対して、その経費のうち労力分を除く燃料代などの実費分ということで1立方当たり2円を市が業務委託として支払いを受けまして、市がそれを各実施団体に面積に応じて報奨金ということでお支払いをしてございます。また、平成19年度までは藤島地域では県からの委託料1立方当たり2円、これに京田川改修促進期成同盟会から2円上乗せして支払いをしてきたといった、こういった経過がございます。ただ、平成20年5月に同盟会が解散をしておりますので、この上乗せ分はなくなり、現在は鶴岡市他地域と同額の1立方当たり2円となってございます。  住民の高齢化とか農業従事者の減少から除草作業を続けるのが困難となる、そういったケースも見受けられるということでございますけども、河川の除草に伴う報奨金につきましては、各団体などが自発的に行っている除草作業を支援することを目的に実施をしているということで、防災面や農業への病害虫予防など、堤防の適正管理を沿線住民の協力を得て行われてきたというものでございます。いろいろ課題があるようでございますが、これからどうあったらいいのか、地域の皆様の御意見もさらにお伺いしてまいりたいと思っております。  なお、この報奨金の額につきましては、引き続き県に改善をお願いしてまいりたいと思っております。  次に、長沼地区でございますけども、8月18日、藤島川、京田川の増水と地域内の大雨によりまして、住宅地の床下浸水や農地の湛水被害がありました。この大雨は、近傍の観測地点浜中で最大時間雨量が65.5ミリを記録をしておりまして、長沼地区でも下水道雨水計画の基礎数値であります最大時間雨量45ミリを超える豪雨であったと思われます。建設部では、再度集落内の排水路の現況調査を実施をしまして、どこにどのような問題があるのかを検証しまして、対応策を検討してまいりたいと考えております。  また、河川に排出するための雨水排水ポンプにつきましては、藤島川の水位と堤の内側の排水路の水位の関係がどうなっているかなど、その必要性や必要な場合の能力についてもあわせて検討してまいりたいと考えております。  また、農林水産部のほうでは、先般関係する鶴岡市、酒田市、三川町、庄内赤川土地改良区、最上川土地改良区、庄内総合支庁農村計画課の担当者が集まり、被害状況並びに今後の対策について打ち合わせを行い、今後詳しい被害状況調査を行い、効果的な湛水被害防止対策を検討をしていくということになってございます。情報交換を密にして進めてまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、集中豪雨時の河川災害対策として有効と考えられます河川改修、しゅんせつ並びに老朽化した樋門等の改修につきましては、県や関係機関に引き続き要望してまいりたいと考えておりますし、洪水ハザードマップを活用した避難訓練とか自主防災組織への支援など、ソフト対策にも力を入れてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いを申し上げます。  以上でございます。 ◆15番(齋藤久議員) 再度質問させていただきますが、やまない雨はありません。ただ、今回の台風12号はいつまでもやまない雨ということで、奈良県上北山村に3日間、72時間で東京の1年分以上の1,652ミリの、これは国内最高だそうですが、総雨量を記録したそうであります。先ほど部長答弁の京田川の全面的な見直しとなった46年の庄内圏域最大の洪水を起こしたときの降雨量が255ミリです、記録によると。平成20年も洪水起きましたが、8月14日の長沼地区の大雨のときは295ミリということです。ことしの8月16日から降った雨がこれが330ミリと言われております。どのような雨が降るか、今は想定外というようなことはもう通用しない気がいたします。  それで、先ほども質問しましたけれども、京田川と藤島川に挟まれた長沼地区は海抜が6.4メートルというようなこともあって、水害に対して簡単に内水はんらんを起こす。そして、この流域には地区全体の排水路の整備がないということやら、強制的に河川にポンプ排水する十分な手だてがないというようなことで、大変大雨が降るたびに水防団の協力をいただいているわけですけども、お答えのように心配をしております。排水路の整備がしっかりしていない、下流域が排水断面が小さかったり、いろいろあるもんですから、実際大水になって引き水が二、三日もかかるというようなことで、農作物の被害を大きくしているというようなことの原因でもあるそうなんであります。  貴重な生命、財産を守らなければならないわけですけども、安全で安心して暮らせる地域をつくらなければならない。そのためにも、お答えのように管理責任は県にあるわけですが、鶴岡市としても部長も認めている支障木、あるいはしゅんせつが必要なところはしっかりと県から対応していただきたい。ぜひ河川工事、あるいは河道断面の確保を県に大きな声で、あるいは県の重い腰を動かせるように要請をしていただきたいと思います。  もう一点だけ建設部長にお尋ねいたしますが、地域住民から河川の維持管理に協力して洪水などを最小限に食いとめようということで草刈りを実施していただいているわけですが、県の奨励金2円のほかに、今までは上乗せをしておったのでしたけれども、答弁のようになくなりました。今年度新たにまた4団体が草刈りをやめようということになったようです。  私は、一体となった川というものを考えた場合に、怖い顔をするだけの川ではありませんが、川は私たちに便益を与えてくれたり、利水というような形で、あるいは環境ということで潤いを与えてくれるわけですけども、やっぱり力を合わせて治めていかなければならないということで、ぜひもっと協力していく体制をつくってもらいたいなということでお尋ねするんですけれども、京田川右岸の庄内町では、お聞きしたところによると、県の2円のほかに町単独で平米当たり5円、奨励金というんでしょうか、お金を支払っているそうです。また、藤島川左岸の隣町では、同じく県の奨励金のほかに刈り幅に関係なく延長メートル当たり50円支払っているそうです。ただ、まちの機械を使った場合に2分の1で25円になるんだそうだけども、いろいろ県のほかに町でも頑張ってくださいよということで上乗せを実施をしているということです。かつては、この本市でもやっていたわけですけども、その辺をどのように考えているかもう一度お聞きしたいわけですが、増える水害、洪水対策について、先ほどもお話ししましたように流域みんなで考えるような治水対策をつくらなければならない。  一言余計になりますけれども、黒瀬川には環境省のレッドデータブックに載っている絶滅危惧種のウケクチウグイ、それから京田川にはスナヤツメが生息しているというふうな話も聞いております。邪魔になるから、河道内の樹木を全部伐採しろなんていうようなことは言うつもりもありませんが、ただ先ほども話ししたようにたびたびこの3河川流域では増水するたびに冠水、浸水して地域住民が困っているということでありますので、その辺の自然と折り合いをつけながらと申しましょうか、自然と共生しながらどう川づくりをしていけばいいかということをみんなで考えるためにも、私はある程度の市独自の草刈りに対する上乗せもあっていいのかなと考えますけれども、そのことについて部長のまた具体的な御答弁をお願いをいたします。 ◎建設部長(小林貢) 先ほど県の草刈り報奨金、私「1立方当たり2円」とお話ししましたけども、「1平米当たり2円」の誤りでしたので、訂正のほうお願いしたいと思います。  それで、県管理河川の草刈りに対する報奨金という再質問でございますけども、これ先ほど申し上げましたように、県のほうでは自発的に行っていただいている地域住民による県の管理河川の草刈り作業に対して燃料代相当、実費分ということで1平米当たり2円と、そういった考え方で報奨金をお支払いしていると、こういった県管理の河川に対する報奨金という、一つのそういった仕組みの中で行われているものでございますので、第一義的には県のほうでその報奨金の額を必要であれば上げていただくというのが、一義的にはそうなろうかと思っております。そういったことで、市のほうとしては県に対して引き続いて報奨金について善処していただくよう要望してまいりたいと思っております。  それから、先ほど4団体ほどことしから草刈りをやめたと。多分高齢化とか、あるいは農業従事者そのものも少なくなって草刈りが大変と、そういったお話かとは思いますけども、これ先ほど31番議員にお答えをしましたように、県のほうでも河川アダプト事業ということで、多くの住民の皆様がグループをつくって河川の清掃とか草刈りをすると、こういった制度を、企業も対象にしているようですし、設けているようでございます。さらに、本市におきましても行政と市民と連携しながらさまざまな地域の課題を克服していくと。特に施設の整備とか維持管理の面で市民の皆さんとともに行っていこうという市民パートナーズ制度、こういったことも推進をしておりますので、こうしたこともうまく活用しながら、こういった草刈り清掃、そういったことに当たっていただければと思っております。報奨金につきましては、県のほうに地域の実態含めてさらにお願いしてまいりたいと思っております。 ◆15番(齋藤久議員) 草刈りについては、自発的に行っているということで、また第一義的に維持管理責任のある県に報奨額を上げてもらうように頑張るということでありますので、そう期待をします。ただ、市長も話をされておる地域民と行政と力を合わせてパートナーズシップでやっている、そういうことはお金でなくともいろんな形で感謝の気持ちを伝えながら、しょっちゅうはんらんをする川を何とかしようということで動かせるためにはやっぱりいろんな手だてをやらなければならない。検討する、県に話をするということだけで、水つくたびに同じような状況にされた地域民というのは大変つらい思いをしているわけですので、1つ、2つ目に見える形で実現していただくことを御期待をして、私の質問を終わります。   五十嵐 庄 一 議員質問 ○議長(川村正志議員) 18番五十嵐庄一議員。   (18番 五十嵐庄一議員 登壇) ◆18番(五十嵐庄一議員) さきに通告してあります順に従って質問をいたします。  初めに、水害対応と対策について伺います。大きな被害を受けた6月の豪雨災害に続き、8月17日から19日にかけて、庄内と最上を中心に局地的に激しい降雨に見舞われ、1時間最大雨量が庄内空港で65.5ミリ、酒田42ミリ、鶴岡35.5ミリを記録し、24時間降雨量は庄内空港で303ミリ、鶴岡212.5ミリ、酒田179ミリ、鼠ヶ関129.5ミリなど、酒田、鶴岡では昭和51年の観測開始以来最多記録を更新し、大雨洪水警報や土砂災害警報が発令され、土砂災害、家屋の浸水、農地への冠水被害、河川のはんらん等、大きな被害が発生いたしました。また、JRや高速道路、庄内空港、国道7号での土砂崩れや堅苔沢で警戒雨量を超えたために通行どめや通行規制、運休など道路網が寸断され、市民生活にも大きな混乱をもたらしました。市当局初め、被害地域の方々、また自主防、地元消防団、関係機関の皆様には対応、対策に大変な労力と御苦労がありました。人的被害がなかったことが幸いであったと思います。  そこで、第1点目として、この豪雨によるこれまでの被害状況と復旧対応についてどのようになっているのか伺います。  第2点目として、今回のような被害が予測される大雨に対する本所、各庁舎の初動態勢マニュアルと被害状況の情報収集、各関係機関との連絡等どのように図られているのかを伺います。  第3点目として、職員の皆様は昼夜を問わず対応、対策に追われ、大変な任務に当たられているわけですが、現場対応と被害後の対応について伺います。  次に、鼠ヶ関地内345号から7号への出口の交差点改良について伺います。平成21年9月定例会でも質問しておりますが、前々から地元自治会、温海地区国県道等整備促進協力会からも要望が出されている箇所ではありますが、ここは345号線が7号出口で屈曲していることから、鶴岡方面から左折する場合鋭角となる変形交差点であり、特に大型車が出入りする場合は非常に危険度が増し、交差できない場合もあり、大型スーパーの出店により交通量も格段に増加しており、事故が大変心配されます。直角交差点への改良が求められてきたところであり、また鼠ヶ関地内に入る現在の市道奥田線の取りつけ位置もあわせて改良しなければならない箇所であり、特に今後は日沿道ルートとして必ずこの345号線横断をしなければならないところであり、アクセス道として、また工事用道路としても使用されることが確実であり、その視点からも早期の改良が望まれます。今後の交差点改良計画についてお伺いをいたします。  2点目として、日沿道アクセス道としての345号線未整備区間改良への整備方針についてでありますけども、ついこの間の6月の一般質問でもやったばかりでありますけども、このたび日沿道の両県境区間が御存じのとおり整備計画策定の前提となる計画段階評価に着手する方針を国が明らかにいたしました。これまで長年の運動と、震災によりこれまで太平洋側に偏ったインフラ整備は、被災した太平洋側の道路の代替機能をねらったが、ミッシングリンクの未整備区間で一般道が混雑するなど課題が浮上。日本海国土軸の重要性が再認識され、国交省は今後の災害対応も念頭に東北地方の南北を貫く大動脈である日沿道の早期全線開通を目指す方針を固めたものであります。ようやくスタートラインから前に動き出しました。今後は、これまでの環境が確実に変わってまいります。本市の南部地域の産業振興、観光振興、救急医療、防災面等の観点から、山形県の南の玄関口である鼠ヶ関地内にインターを要望すべきと考えますが、市の方向性を伺います。そして、日沿道への重要なアクセス道として、今後の345号線未整備区間改良への新たな市としての整備方針を伺うものであります。  以上です。 ◎市民部危機管理監(澁谷力) それでは、水害対応と対策についてお答えをさせていただきます。  初めに、このたびの台風12号では、記録的な豪雨により近畿地方を中心に全国各地において甚大な被害をもたらしたところでございます。この場をおかりしまして、お亡くなりになられました皆様、また被害に遭われました皆様方に対しましてお見舞いを申し上げます。  さて、豪雨による被害状況と復旧対応についての御質問でございます。去る8月17日夜半から18日にかけ激しい雨が降り、鶴岡市全域に大雨洪水警報や土砂災害警戒情報が発令されるとともに、大山川、藤島川、京田川に水防警報やはんらん危険情報が次々と発令されました。そのため市といたしましては、地元消防団への出動要請を行うとともに、地域庁舎を初めとする庁内関係部署の連携のもと、全市を挙げてその対応に当たったところでございます。  9月1日現在、住宅などの被害につきましては、鶴岡地域において床上浸水16戸、床下浸水が朝日地域を除いた全地域で89戸となっており、道路関連では議員御指摘のように国道7号を初めとした国、県、市道の通行どめが19カ所、のり面の崩落や路肩欠損などが98カ所、土砂崩れなどの土砂災害関連が23カ所、また農地、農業用施設や林道施設などの被害につきましては、農道の崩落など145カ所に上り、特に海岸地域を中心に大きな被害が発生いたしました。幸い人的被害はなかったものの、河川のはんらんや土砂崩れなどによる災害の発生を恐れ、近くのコミュニティセンターや親類宅に自主的に避難した住民が106名おりましたが、翌日にはほとんどの方が帰宅しておられます。今回の災害におきましては、町内会や住民会で組織されている自主防災組織の力が大いに発揮されたところでございます。  次に、本所、各庁舎の初動態勢と現場対応と被害後の対応につきましてお答えをいたします。さまざまな災害に対応するため、職員の動員基準などを含めましたマニュアルを作成しておりますが、昨年度より初動等に重点を置くなど、実態に即した内容の検討や市の機構改革に伴う災害時における運営マニュアルの整備など、進めてきたところでございます。このマニュアルに沿って、本所におきましては災害発生の一報を危機管理課で受けた後、関係部署に連絡し、必要に応じて国や県の関係機関にも同行を願い、現場対応に当たっております。同じように各地域庁舎においては、災害発生の一報を総務課で受けた後、庁舎内の関係課に連絡、地元消防団への出動要請を行い、現場対応に当たることとなっております。  被災後の対応でございますが、国や県、道路関係につきましては庄内総合支庁河川砂防課、森林関係につきましては森林整備課など、それぞれ関係課との協力体制を図りながら庁内関係各課が早急な対応に努めているところでございます。  なお、平日日中の災害時への協力体制の強化を図るため、消防本部が主体となって、消防団OBを対象にした消防団活動協力員制度を平成21年度に立ち上げました。地元消防団、自主防災組織と連携した体制づくりを構築し、地域の防災力向上に努めているところでございます。今後とも市といたしましては、地元消防団、消防団活動協力員、そして自主防災組織の皆さんと一緒になって安心、安全な暮らしの実現に向け、防災体制、防災基盤の強化に努めてまいりますので、引き続き御支援を賜りますようよろしくお願いをいたします。  以上です。 ◎建設部長(小林貢) 2点目の鼠ヶ関地内の国道7号タッチ交差点の改良に関する御質問にお答えをいたします。  この交差点の現況、これまでの経過につきましては、議員お話しのとおりと我々も認識をいたしております。この交差点改良に際しましては、国道345号を管理する山形県と国道7号を管理する国とで調整が必要になります。昨年5月には、県道整備部が現地で交通状況を確認しておりますし、また国土交通省の酒田河川国道事務所では、交通事故防止を図る計画ということで事故ゼロプランというものを策定をしているようですけども、この中で事故発生の危険性がある箇所の一つということで位置づけされているとお伺いをしております。ただ、具体の事業にはまだ入っていないという状況でございます。  御案内のとおり日沿道につきましては、ミッシングリンクの解消ということで計画段階評価ということで正式に発表されてございます。市といたしましては、早期整備に向けて全面的に協力をしてまいるものでございますけども、今後県境区間の整備が本格化した場合におきましては、国道345号が工事用道路として使用されると、こういったことが予想されますので、この交差点の改良につきましてはそういった観点からも国や県に働きかけてまいりたいと思っております。  なお、本交差点に接続をします市道奥田線につきましては、国や県の交差点改良へ向けた動きについて情報収集しまして、市としての改良に向けた検討を行っていきたいと思っております。  2点目の国道345号未整備区間の改良につきましては、さきの議会でもお答えしておりますように、市におきましては重要事業ということで早期の実現を要望をしているところでございます。最近は、豪雨によりましてしばしば全面通行どめになっております。先月18日は、国道7号が警戒雨量を超えたため、全面通行どめということになりまして、国道345号につきまして関川平沢間で大型車両の通行制限があるということから、迂回路としての役割を十分に果たすことができないという状況でございました。国道345号の重要性と抜本的な改良整備の必要性ということを改めて認識をいたしたところでございます。  日沿道につきましては、本市、そして山形県の南の玄関口ということで、また温海地域の観光振興、産業振興や救急医療、災害対応の観点から、さらには国道7号とのダブルネットワークの効率化の観点から、地域のスムーズなアクセスを確保することが必要と考えてございます。  鼠ヶ関地区のインターチェンジ設置につきましては、朝日まほろば温海間の計画段階評価など、今後国の動きを注視しながら、地域の皆様の御意見を踏まえまして、国等関係機関へ要望してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、日沿道へのアクセス道路としての役割を担うためには大型車も通年通行できる道路が必要ということで、市といたしましてはこうした新たな観点も含めまして、国道345号の早期改良につきまして粘り強く要望してまいりたいと考えております。 ◆18番(五十嵐庄一議員) それでは、再質問をさせていただきますけども、このたびの災害に対しましては全市を挙げて対応されたということで、6月に引き続き大きな被害が出たわけでありますけども、それぞれの関係機関と協力体制を図りながら、各課が今早急な対応を図られているということで、一日も早い復興を図っていただきたいなと、このように思うわけであります。  今回は、特に海岸地域を中心に被害が大きかったわけでありますけども、大動脈である国道7号が由良地内での土砂崩れ、あるいは道路の崩落があり、片側通行や迂回を強いられたわけでありますけども、また片や堅苔沢地内の国道7号において連続雨量が交通規制基準を超えたことから全面通行どめとなりました。先ほど答弁にもありましたけども、幸い国道345号が通行どめにならなかったということで大事には、混乱はあったにせよ、大変その辺は助かったわけでありますけども、この堅苔沢地内の国道7号の通行どめの経過といいますか、そして判断基準の詳細につきまして、国のことではあるわけですけども、もしおわかりになるのであればお答えを願いたいなと思います。 ◎建設部長(小林貢) この国道7号の堅苔沢地区の通行どめということでございますけども、国が管理をする国道につきましては、大雨などによる土砂崩れとか落石、こういったおそれがある箇所について、それまで過去の記録などをもとに定めた個別箇所ごとの雨量基準、そういったものがあるようでございます。この基準に達した場合に、実際に支障が発生する前の段階で通行規制を実施するとなってございます。この8月18日の大雨による堅苔沢地内の国道7号通行どめということにつきましては、この箇所の事前通行どめ基準となっております降り始めからの連続雨量150ミリに達したことから、国土交通省において堅苔沢地内1.5キロメートル区間について、18日の午前11時30分から同20時まで8時間通行どめを行ったというものでございます。 ◆18番(五十嵐庄一議員) 今までそんなこと国道7号ではちょっと考えられなかったもんですから、しかしその後で海岸線といいますか、由良から温海にかけて、つめ跡というか、山からそういった7号線沿いに土砂が流れ出したというあれは、本当に今までないくらい数があるなと見ておりまして、あの辺もあの後通りましたんですけども、非常に危なかったのかなということで、その辺は事前に通行どめにするというふうなことで理解はされるということで受けとめました。二次災害起こさないためにそういう判断というのは非常に大事なのかなということで今受けとめた次第でございます。  それから、先ほどの答弁の中で自主避難された方が106名おられたと。私は、大変いい判断をされたものだと思っております。また、地元自主防や消防団の方が大いに力を発揮されたんだという、こういう答弁でありましたけれども、今台風12号のあの大惨事、毎日あの惨事が放映、報道されておりますけども、ある自治体では避難勧告、避難指示というものがなく、こういった大きな惨事に拡大したケースがというふうなことを報道されておったわけでありますけども、そしてまた発令の難しさも浮き彫りになったということであったわけでありますけども、私も思うに難しさ、タイミングもあるだろうし、そういった部分でのあれは本当にもうちょっと大変だなと思っております。ですから、私はさっき自主避難の話申し上げましたけれども、一番やっぱり重要なことは地域の現状を知っている、現場に携わっている自主防であり、消防団であり、また地域の方々ではないのかなと思います。その方々がやはり自主的に判断をするということが最も重要なことではないかなと思います。自分の住んでいる場所や地形、あるいは地層でもどんな災害が起きるのかある程度予測されるわけでありますので、そして何よりも早目の判断で自主避難をするということが最良の手だてではないのかなと改めて今ああいう状況を見て感じた次第であります。地域と自治体とこうした防災に対する意思の疎通といいますか、一層その構築を図ることが最大の肝要ではないのかなと思っております。答弁は求めません。  それで、2点目、3点目の初動態勢マニュアル、情報収集とか関係機関との連携ということで質問をさせていただいたわけですけども、答弁で一定の理解は得ることができました。職員の皆様には、本当に大変ですけども、その都度検証、あるいは検討されまして、より迅速に、そして的確に対応できるような、そういった体制づくりにまた御尽力をいただきたいなと思います。  それから、2項目めの鼠ヶ関の7号タッチの交差点改良につきましては、先ほどの答弁で国交省の酒田河川事務所、事故防止を図る事故ゼロプランということで、その中で危険性の高い箇所に入っているということであったわけでありますけども、本当にスクールバス、あるいは路線バス、今あそこ大変交通量が多くなっているわけでありまして、先ほど私も日沿道のこと言っていますけども、それにかかわらず早期の改良を国、県に強く要望していただきたいなと思っております。  インターということでも質問をさせていただいたわけですけども、今の段階というようなことではあの答弁で理解をいたしますけれども、今後あそこがやはり県境、そして南の玄関口ということで、あの地域を生かしながら発展するためにはぜひこれからの運動という、これからの段階であるわけですけども、そのようなことで申し上げさせていただきたいと思いますし、最後の未整備区間の改良につきましては、日沿道のことも含めて今までにない前向きな力強い答弁をいただいたなと思っております。このことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 △散会 ○議長(川村正志議員) 本日はこれで散会します。   (午後 4時39分 散 会)...